
オランダ代表監督ロナルド・クーマン監督【写真:Getty Images】
FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会、オランダ代表との第一戦目を終えたサッカー日本代表。結果は2-2のドロー決着。勝ち点1を分け合う形となった。終始ボールを支配されていた日本代表は、なぜ88分に同点弾を決めることが出来たのか。試合展開を遡り、紐解いていく。(文:前島大晟)
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劇的同点ゴールの裏側とは?
試合開始早々から、オランダ代表にボールを握られる展開となったサッカー日本代表。データサイト『SofaScore』によると、前半のボール支配率は、オランダが69%と約7割を占めていた。
また、パス本数も日本が147本なのに対し、相手は340本と2倍以上ものパスを繋いでいた。
後半になってもその状況は大きく変わらず、オランダが日本を押す展開が続いていた。
そんな中、50分にフィルジル・ファンダイクが均衡を破ると、7分後に中村敬斗が同点に。さらにその9分後には、オランダが追加点を奪い、わずか16分で1-2となった。
するとオランダは81分に動き出した。ライアン・フラーフェンベルフを代えて、ナタン・アケをピッチに投入。4バックだったシステムを5バックにし、守備固めをしてきたのだ。
一見、DFラインの人数が多くなり、得点が欲しい日本代表にとって苦しい展開になると思ってしまうが、実はこの交代策が劇的同点ゴールを生み出した最大の要因だと筆者は考える。
オランダを指揮を執るロナルド・クーマン監督の意図としては、リードしている状況で残り10分を切ったこともあり、CBの枚数を増やし逃げ切りを図ろうとしたのだろう。
だが、実際はその真逆だった。
[5-4-1]のシステムにしたことにより、前線からのプレスではなく、自陣でブロックを敷く形に変更。すると、日本代表はオランダ陣地でボールを回せるようになる。
それに伴って、深い位置でのプレーやセットプレーなどが増え、徐々に日本代表が押す時間が増えていた。2点目が生まれるシーンを巻き戻してみると、コーナーキックのこぼれ球を繋いだところから再びコーナーキックを得て、鎌田大地のゴールに繋がっている。
確かにゴール前のディフェンダーの量や高さ、堅さなどが増していたのは事実としてあるが、セットプレーとなるとそれは意味をなさなくなってしまう。
実際、劇的同点弾の御膳立ては、ファンダイクに高さで勝った小川航基のシュートだった。
つまり、クーマン監督の采配ミスが、日本代表の2点目に繋がったといっても過言ではないのだ。
この失策によってオランダは勝ち2を失い、日本代表は勝ち点1を捥ぎ取った格好となった。
このポイントが、後のグループリーグ突破にどのように響いてくるのか。同監督の1つのミスが、GL敗退に繋がってしまう可能性は「0」ではない。
(文:前島大晟)
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