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偶然ではない。日本代表の先制点の形は1カ月前から準備してきた。鎌田大地が言う「良い崩し」の正体

text by 竹中愛美 photo by Getty Images
北中米W杯 GS第2節 vsチュニジア サッカー日本代表 先制点を奪った鎌田大地

北中米W杯グループステージ第2節、チュニジア代表戦で先制点を奪った日本代表の鎌田大地【写真:Getty Images】



 日本代表は日本時間6月21日、FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)グループステージF組第2節でチュニジア代表と対戦し、4-0で快勝した。試合の流れを大きく引き寄せた先制点は、日本が大会前から繰り返し磨いてきた攻撃の形だった。

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GK鈴木彩艶の判断が呼び込んだ前進

 日本代表の先制点は、森保ジャパンが大会前から繰り返し確認してきた攻撃の形だった。

 4分、自陣からのビルドアップが得点につながる。起点となったのはGK鈴木彩艶だった。

 チュニジアの前線がプレッシャーをかける中、一度は前線へのロングフィードをうかがう素振りを見せながらも、最後は足元へつなぐことを選択。チュニジアの前線を引き付け、日本は後方からのビルドアップを継続した。

 そこから冨安健洋が縦パスを差し込むと、鎌田大地がダイレクトで上田綺世へ落とす。さらに、上田から田中碧へとボールが渡り、日本は一気にチュニジアの守備陣を無力化した。

 田中の展開を受けた中村敬斗は左サイドでボールを持つと、カットインを警戒させながら縦へ突破。ペナルティーエリア左深くまで進入し、左足でマイナス方向へ折り返した。

 ゴール前では鎌田がモンタサール・タルビと競り合いながら巧みにスペースを確保。最後は身体が流れながらも左足のバックヒールで合わせ、鮮やかな先制点を奪った。



 ビルドアップから相手を動かし、サイドを攻略してクロスから仕留める――。日本が目指してきた攻撃の形が、そのまま先制点につながった。

 鎌田は試合後に、「自分たちが狙っている良いビルドアップから良い崩しができた。ゴール前に入っていくことを常に考えていたので、その中でゴールできて良かったと思います」と振り返る。

 この形は偶然生まれたものではない。

 日本は5月25日からの国内事前合宿や、30日のアイスランド代表戦前日練習でも、最終ラインからボールを動かしてサイドへ展開し、クロスからフィニッシュまで持ち込むトレーニングを繰り返し実施。

 森保一監督が目指す、後方から主導権を握りながらゴールへ迫る攻撃パターンの共有が図られていた。

 チュニジアの守備ブロックをビルドアップで揺さぶり、サイドに生まれたスペースを突いてクロスへ持ち込むと、最後は鎌田がゴール前で仕上げた。日本が大会前から磨いてきた攻撃の形が、貴重な先制点として結実した。

(文:竹中愛美)

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