日本サッカー協会(JFA)は22日、技術委員会を開催した。終了後、山本昌邦技術委員長が報道陣に向けてブリーフィングを行った。FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)のベスト8進出国との比較を通じ、データをもとに日本代表の現在地や今後の課題について説明した。
JFA山本昌邦技術委員長、8強進出国との比較で見えた日本代表の現在地を説明
山本技術委員長は、特に守備面における課題として「ボールを奪い切る力」を挙げた。
「細かいデータでいうと、ブラジル戦ではボールを奪える位置が、他のグループリーグ3試合と比べて約6メートルほど差がありました。その出口となる起点を作ることができなかった」
大会後にはコーチングスタッフによる振り返りも実施。面談形式で分析を進めている模様。
ベスト8進出国との比較では、日本は相手へのプレッシャーをかける量や寄せる回数は高い水準にある一方で、実際にボールを奪う部分では差があったという。
「守備のコンパクトさについては、ベスト8の基準にあります。ただ、ボールを奪い切るという部分では、ベスト8の基準を少し下回っている。そういったデータも交えながら、技術委員会の中で話し合いました」
また、攻撃面では一定の成果が出た一方で、守備面については失点数が今後の改善ポイントになるとした。
「全体で見ると、1試合平均の得点は2点です。一方で失点のアベレージは1.25点になってしまった。ベスト8のチームを見ると、1失点で優勝したスペインを含め、失点を0点台に抑えているチームが多い。ノルウェーは大敗した試合もありましたが、そこに近い基準のチームがトップ4まで進んでいる」
さらに、選手個々の成長についても言及。日本代表選手の質は確実に向上しているとしながらも、世界トップとの差を埋めるには日常の環境が重要だと改めて語った。
「選手一人ひとりの質の高さという部分は、以前と比べて明らかに1ランク、2ランク上がっている。ただ、スペインはチャンピオンズリーグのベスト8以上に進むクラブに所属している選手が圧倒的に多い」
「日本の選手たちが、常にCLベスト8レベルのチームで日常を過ごすこと。それも一つの基準になってくると思います」
また、選手層の厚みについても課題として挙げた。怪我でプレーできなかった三笘薫や南野拓実の名前を挙げ、「現場では決して言い訳にはしていない」と前置きしたうえで、世界との差を指摘した。
「ベスト8のチームの選手を見ると、厚みが全然違う。我々としては、さらに選手の層をそういうレベルに整えていくことが必要」
世界との差を縮めるため、個々の能力向上だけではなく、競争環境や選手層の強化も重要になるとの考えを改めて示した。
(取材:竹中愛美、 構成・文:編集部)
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