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FIFA会長への反発が拡大、副会長8人中5人が退任要求 最高幹部の解任で“最後の一線”を超えたと批判「判断力と倫理に重大な欠陥」

text by 編集部 photo by Getty Images
ジャンニ・インファンティーノ会長

【写真:Getty Images】



 FIFA(国際サッカー連盟)のジャンニ・インファンティーノ会長に対し、新たに副会長が反旗を翻した。英紙『The Guardian』は19日、ハンガリーサッカー連盟会長でFIFA副会長を務めるシャーンドル・チャーニ氏が、同会長への支持を撤回したと伝えている。

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副会長8人中5人が退任要求

 チャーニ氏は書簡で、インファンティーノ氏の「専門的判断、倫理基準、リーダーシップ」を厳しく批判し、「以前あなたに置いていた信頼を失った」と伝えたという。

 対立の発端となったのは、FIFAがワールドカップなど主要大会の商業権を扱う新会社を設立し、その株式の一部を民間投資家へ売却しようとした計画だ。UEFAは加盟55協会とともに「全会一致で明確に拒否する」と反発。AFCとCONCACAFも懸念を示し、FIFAは大きな分断を招いたとして構想を撤回した。

 FIFA最高執行責任者だったケビン・ラモール氏も、この計画を「一人の人間によるプロジェクト」と表現し、職員は計画の存在を知らされず「欺かれた」と公然と批判していた。同氏は「それで職を失うなら仕方がない。少なくとも今夜はよく眠れる」と、処分を覚悟した発言も残している。FIFAは17日、ラモール氏との雇用関係が終了したと発表したが、『The Guardian』などは事実上の解任と報じた。

 チャーニ氏は、この突然の解任を支持撤回の「最後の一線」と表現。「高い専門性と倫理観を持つ幹部を、会長自身も誤りだったと認めた構想への批判を理由に排除したのであれば、判断力と倫理、指導力に重大な欠陥がある」と主張した。さらに、今年のW杯での複数の判断や、FIFA理事会を十分に関与させず大会運営を外部へ委ねようとした姿勢も問題視している。

 反発は各国協会にも広がっている。モンテネグロサッカー協会は18日、2027年の会長選に向けて提出していたインファンティーノ氏への支持書簡を撤回すると公式発表した。デヤン・サビチェビッチ会長は、FIFA内部で深刻なコミュニケーション不足と透明性の欠如があったと指摘し、指導部の行動に対する徹底的な検証を要求している。



 また、ウェールズ協会も公式声明で、FIFAの指導部とガバナンスに対する厳格な検証を求めるUEFAの立場を支持。同協会はインファンティーノ氏への支持も正式に撤回した。『The Guardian』によれば、イスラエル協会も理事会で支持撤回を全会一致で決め、FIFAへ書簡を送ったという。

 同紙によると、インファンティーノ氏の退任を求めるFIFA副会長は8人中5人となった。UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長、CONCACAFのビクター・モンタリアーニ会長、AFCのサルマン会長、イングランド協会のデビー・ヒューイット会長も批判的な立場を示している。一方、南米、アフリカ、オセアニアの各連盟会長は支持を継続。2027年3月の会長選を前に、FIFA内部の亀裂は一段と深まっている。

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