
北海道コンサドーレ札幌を率いる川井健太監督【写真:Getty Images】
2026/27シーズン、北海道コンサドーレ札幌は明治安田J2リーグ第4節を終えて1勝3敗の17位と、2026年J2・J3百年構想リーグから就任した川井健太監督のもとで苦しい船出となっている。
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北海道コンサドーレ札幌の敗因は明確?
スタッツを見る限り試合内容自体が崩壊しているわけではない。攻守にわたり、”あと1歩”が足りない現状だ。
1試合平均パス数519.3本はリーグ2位、平均ボール保持率54.4%は同3位であり、ボールを握って主導権を握る力はJ2でも屈指と言える。
問題はその先にある。1試合平均得点は1.3にとどまり、空中戦勝利は15を数えるものの、インターセプト総数はリーグ9位、無失点試合はわずか1でリーグ8位と、保持率の高さに見合う得点力と守備の締まりが伴っていない。
この乖離は、実際の試合内容にも表れている。
開幕節の徳島ヴォルティス戦は2-0の快勝ながら、追加点を奪いきれない時間帯が長く、初戦から決定力への不安をのぞかせていた。
左右のポケットおよびバイタルエリアを効果的に使い、シュート・枠内シュート数共に相手を上回ったが、3点目を決め切ることはできなかった。
第3節のRB大宮アルディージャ戦は1-4の黒星。前半に2点のビハインドを許すと前がかりにならざるを得ず、後半にかけて3点目、4点目と失点を重ねる展開になった。崩れ始めると連鎖的に失点する構造がうかがえる。
しかし、この試合はスタッツと内容だけで見ればほぼ互角だったと言って差し支えないだろう。支配率は52%とわずかに上回り、シュートの数も16対13で札幌のほうが多い。
いわゆる“もたされた”形ではなく、明確にチャンスを作っていた。唐山翔自のパスをペナルティーエリア内で受けた大森真吾は相手GKトム・グローバーとの1対1を62分に迎えたが、決め切れなかった。
ルヴァンカップをきっかけに…
保持と前進はできても、攻守においてあと1歩が届かない。そのなかで目につくのが、自陣でのビルドアップのミスから失点を喫する場面だ。
1-2で敗北したリーグ第4節のヴァンフォーレ甲府戦では、センターバックの梅津龍之介のパスをカットされたことから2失点目を許している。似たような場面は他の試合でも散見され、リスクを取ったビルドアップと隣り合わせの代償と言える。
大宮戦では、マイボールにしようと前に飛び出したGK田川知樹の対応が失点の一因となった。ボール保持率の高さを支えるハイリスクなプレースタイルは、こうした場面と常に表裏一体だ。
サガン鳥栖時代を振り返っても、川井監督のチームは自陣でのミスによって相手に決定機を与えていた。
たとえば2022シーズンのJ1第18節・FC東京戦では、5-0という大勝を収めながら、45分に3バックの一角に入った島川俊郎の縦パスをカットされて”あわや1点”というシーンを作っている。
今後の札幌でも同様のシーンは続く可能性がありそうだが、この点に関してはファン・サポーターも温かい目で見守る必要があるかもしれない。
梅津と西野奨太はまだ22歳と若く、前者の選手に至っては現役の大学生だ。プロの舞台に適応している段階と見ることもできるだろう。
川井体制の鳥栖でJリーグ屈指のDFへと羽ばたいていった原田亘のような例もある。
現時点での課題は多いが、2人にもそのポテンシャルはあるだろう。鳥栖に移籍する前年まで、現在の柏レイソルをけん引するマルチロールプレーヤーは、J3(当時)のFC今治でプレーしていた。
9月1日に行われたYBCルヴァンカップ1回戦・鹿児島ユナイテッドとのゲームで、札幌は公式戦5試合ぶりの勝利をあげた。
J3のチームを相手に1-0勝利と苦戦したが、きっかけとしては十分だろう。”あと1歩”を、確実に踏んでゆく。
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