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デュエルでは上回ったのに、シュートはわずか1本。京都サンガF.C.に欠けた「その先」…ACLE黒星発進

text by 編集部 photo by Getty Images
京都サンガF.C. ACLE
ACLEを戦う京都サンガF.C.【写真:Getty Images】



 9月15日に行われたAFCアジアチャンピオンズリーグエリート(ACLE)第1節・大田ハナシチズン対京都サンガF.C.が行われた。アウェイに乗り込んだ京都は、シュート本数で大差を付けられて0-1で敗北。持ち前の球際の強さでは優位に立ったが、それを結果に結び付けることはできなかった。

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相手指揮官も警戒していたJリーグの「強度とテンポ」

 京都サンガF.C.のクラブ史上初となるアジア挑戦は、苦い記憶とともに幕を開けた。

 9月15日、AFCアジアチャンピオンズリーグエリート(ACLE)開幕節で敵地・大田ハナシチズンに0-1で敗戦。大田の中核を担う石田雅俊(愛称マサ)にとっては、プロキャリアの出発点である京都との対戦とあって「マサ・ダービー」(出典:韓国メディア『MKスポーツ』)とも呼ばれた一戦である。

 しかし、最後まで京都はネットを揺らせなかった。

 試合前、大田を率いるファン・ソンホン監督は京都について、日本サッカー特有の緻密さやスピード、中盤のエネルギーレベルの高さを警戒。さらに、自身がJリーグ勢と対戦していた9年前と比べ、現在は強度や試合のテンポが大きく向上しているとの認識を示していた。(出典は同じく『MKスポーツ』)。

 そして蓋を開けてみれば、その言葉通りの数字が並んだ。データサイト『FotMob』の統計によると、デュエル勝利数は京都が「60」で大田が「43」。内訳も地上戦32勝(60%)、空中戦28勝(56%)といずれも京都が優位。球際の強さは誇示できていた。

 問題は、その先だった。シュート数はわずか1本(枠内0本)に対し大田は17本(枠内3本)、ポゼッションも44%対56%、パス成功率も68%対75%と、ゲーム全体の優位性では終始大田に分があった。

 デュエルに勝って一度はボールを取り返しても、そこから続く前進や崩しの形が最後まで見えてこなかったということだ。DF石田侑資が両チーム最高の守備貢献「17」を記録し、インターセプトにクリアにとひたすら相手の攻撃を弾き返したが、セカンドボールの回収までは難しかった。



明暗が分かれた“即時奪回”

 実際、Jリーグの公式データによると、デュエルでは京都が上回ったものの、「こぼれ球奪取数」では26対37で相手に優位性があった。“何を目的にボールを即時奪回するのか”に関しては、大田は常に明確だった。

 78分にボブシンがゴールを決めたが、このシーンもアレックス・ソウザに入ったパスを大田の選手が奪い返したことに端を発する。きっかけを作ったアントン・クリヴォチュクはこの日3回のインターセプトを記録したが、まさに京都が作れなかった“その先”をデザインしていた。

 また、後半開始直後の49分、ハンドの判定が下されて無効となったが、京都はボブシンのゴールの前に1回ネットを揺らされている。チアゴのクリアボールをカン・ユンソンに奪われ、そこから大田の選手たちが右サイドを突破。クロスに対して、中で待っていたグスタフ・ルドヴィグソンが押し込んだ。

 一方、81分にペナルティエリア内でボールを受けた佐藤響はプレスを受けて倒れ込んだが、即時奪回を期して起き上がることはできなかった。

 局面で相手に競り勝つという手段を、シュートやゴールという目的に変換できていたのは、今回の試合では大田の方だった。現在の京都も球際で勝つところまでは果たせているが、なかなかそれを結果につなげられない。

 リーグ戦を含めて、今回の黒星により公式戦3連敗。ランコ・ポポヴィッチ監督は攻守の切り替えを重要視する指揮官だが、ここからチームをどう導くか。

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