
リヨンでプレーする中村敬斗【写真:Getty Images】
フランスの強豪・リヨンへ完全移籍した中村敬斗が、9月16日(現地時間)のUEFAヨーロッパリーグ(EL)・リーグフェーズ第1節アンデルレヒト戦で移籍後初先発を飾った。22分には移籍後初ゴールを記録し、2-1の勝利に貢献。フランスメディア『Maxifoot』ではマン・オブ・ザ・マッチに選ばれ、パウロ・フォンセカ監督からも高く評価された。際立ったのは、持ち前の得点力だけではない。リヨンで新たな一面を見せ始めている。
月額最安値で視聴するならDMM×DAZNホーダイ[PR]
「彼は異質な選手だ」
リヨンに完全移籍後初のスタメンとなったMF中村敬斗が、9月16日(現地時間)のUEFAヨーロッパリーグ(EL)・リーグフェーズ第1節アンデルレヒト戦(アウェイ)で先発フル出場し、チームの2-1の勝利に貢献した。
中村は【4-3-3】の左ウイングで先発フル出場。22分、左サイド深くで1対1の状況を作るとカットインから右足を振り抜き、これが相手選手に当たってコースを変えながらゴールネットを揺らした。移籍後初ゴールでリヨンに2点目をもたらした。
試合後、パウロ・フォンセカ監督は中村のパフォーマンスについて問われ、「彼は異質な選手だ。良い判断を下し、ボールを失うことが少なく、技術的にも強い。攻めるべきタイミングと、ボールをキープすべきタイミングをよく理解していた」と評価している。(出典:フランスメディア『レキップ』)
この言葉を裏付けるように、この日の中村のゴール以外のスタッツも際立っていた。
チャンスメイクはチーム最多となる4回を記録し、ドリブルも4回中3回を成功させてこちらもチーム内トップ。加えてタックル3回、インターセプト1回と守備面でも数字を残し、攻守にわたって存在感を示した。
強調すべきはこの強度を前後半にわたって何度も繰り返していたことだ。前半には高い位置で即時奪回を試み、相手のクリアボールに果敢にチャレンジ。エンドが変わったハーフタイム明けには左サイドのスペースでボールを呼び込み、相手ペナルティエリア内で待つロイス・オペンダへ供給する。シュートはポストに当たったものの、タイラー・モートンがこぼれ球に詰めてネットを揺らした。
このゴールはオフサイドの判定が下され無効となったが、一時はベルギーの強豪を3-0まで突き放すかに思われた。
現地メディアの評価も高く、『Maxifoot』は7.0点でマン・オブ・ザ・マッチに選出。『Get French Football News』はチーム内最高の8.0点、『Sportsdunia』は出場全選手中最高の8.9点を与えた。
リヨンで見せる新たな可能性
中村は今夏の移籍市場でリヨンに加入したが、いわゆる“玉突き的取引”だった。ベルギー代表FWマリック・フォファナがマーケット閉幕直前にサンダーランドへ加入し、それに伴って中村に白羽の矢が立った。リヨン在籍2シーズン半の間に公式戦84試合19ゴール8アシストを記録した21歳の有望株は、現在も明確な比較対象である。
両者が同じくリーグ・アンでプレーした2024/25シーズンの90分あたりデータを比較すると、フォファナはチャンスメイク1.42、アシスト期待値0.25、相手ボックス内タッチ5.79、デュエル勝率50.3%、獲得ファウル2.04と、パスワークの中心となって仲間を生かし、接触を受けながらファウルを引き出すタイプの数字が並ぶ。
一方の中村はゴール期待値0.31・シュート2.84と、自らフィニッシュに持ち込む直線的な数字が際立ち、チャンスメイク0.85・アシスト期待値0.11・デュエル勝率31.8%とフォファナほど周囲を活かす頻度は高くなかった。
つまり同シーズンの傾向だけを見れば、フォファナは「創造性のハブ」、中村は「個で決めるフィニッシャー」という色分けだったことになる。だからこそ、アンデルレヒト戦でチーム最多のチャンスメイクを記録した事実は象徴的だ。
持ち味の得点感覚に、フォファナのような「仲間を活かす関与」まで上乗せできれば、中村はリヨンの左サイドで質の異なる脅威を作り出せる可能性がある。
移籍からまだ間もない。そんな新たな一面を継続して見せられるかが、今後のポジション争いを占う一つのポイントになりそうだ。
【関連記事】
【一覧表】日本人選手 海外移籍情報2026/27
日本代表MF中村敬斗、リヨン移籍がついに正式決定!ユニフォーム姿がこれだ
中村敬斗が移籍のリヨン、かつての赤字額は約375.3億円!? 現在は?
【了】
