
レアル・ソシエダでプレーする久保建英【写真:Getty Images】
レアル・ソシエダは現地時間9月17日、UEFAヨーロッパリーグ(EL)のリーグフェーズ第1節でボーンマスと対戦し、ホームで1-2の敗戦を喫した。久保建英は公式戦3試合連続のベンチスタートとなり、出番は試合終盤まで訪れず。それでも、限られた時間の中でボールに関与し、反撃の一端を担った。厳しい状況が続く日本代表MFだが、この一戦には前向きに捉えられる材料もあった。
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布陣変更は「失敗した実験」
アノエタで迎えたEL初戦は、ホームチームにとって苦しい立ち上がりとなった。ペルグリノ・マタラッツォ監督はママドゥ・サール、ヨン・マルティン、ルケン・ベイティアの3人をセンターバックに並べ、両ウイングバックにエクトル・フォルトとセルヒオ・ゴメスを配置する。
幅をもたせて攻守に安定感をもたらすことが狙いだったと見られ、今夏新たに加入したフォルトが移籍後初スタメンを飾った。マタラッツォ監督がシュトゥットガルトなどで指揮を執っていたときは3バックをメインとすることもあったが、レアル・ソシエダでは初めての試みだった。チャレンジングなスタメンと布陣だったと言える。
しかし、ボーンマスにサイドの背後を突かれ、前半のうちに2点のリードを許した。地元メディア『Naiz』は、この布陣変更を見出しで「失敗した実験」と評している。
久保は、ラ・リーガのエルチェ戦、アトレティコ・マドリード戦に続き、公式戦3試合連続のベンチスタートとなった。エルチェ戦では出場機会がなく、A・マドリード戦では途中出場。この日も先発に戻ることはできず、ベンチから戦況を見つめることになった。
マタラッツォ監督はハーフタイムにフォルトを下げ、ゴンサロ・ゲデスを投入。4バックに戻すとともに、ゲデスを左サイドに置き、アンデル・バレネチェアを右へ回した。後半はホームチームが反撃に転じ、セルヒオ・ゴメスのクロスがそのままゴールに吸い込まれて1点差に迫る。
それでも久保の出番はすぐには訪れず、バレネチェアに代わってピッチに立ったのは試合終盤の7分間のみだった。
ドローで終えられる可能性もあったが…
ただ、この短い出場に収穫がなかったわけではない。データサイト『FotMob』によると、久保のタッチ数は15回。18分出場したA・マドリード戦の7回、12分出場したエスパニョール戦の3回を上回った。途中からピッチに立った3試合では出場時間が最も短かった一方、ボールに触れた回数は最も多かった。
もちろん、タッチ数の増加だけで復調を断定することはできない。ボーンマスが守勢に回り、レアル・ソシエダが同点を目指して攻め続けていたという試合展開も考慮する必要がある。それでも、久保が右サイドでパスを受け、攻撃に関わる場面をつくったことは、前向きな材料だ。
データ上のチャンスメイク数は「0」だったが、久保がコーナーキック(CK)を獲得した場面や、クロスを送ったあとの展開から味方の決定機につながったシーンはあった。相手GKジョルジェ・ペトロヴィッチのファインセーブがなければ、そのクロス起点で2-2のドローに終わっていた可能性もある。
チームとしては、前半の2失点が最後まで重く響いた。布陣を変更した後半には反撃の機会をつくっただけに、試合への入り方と修正のタイミングには課題が残る。たしかに改善傾向は見えたが、久保個人も1対1の場面で相手に劣るところはあった。4回のデュエルのうち3回で遅れを取っており、途中交代でピッチに入った選手としてはもう少し局面で違いを作りたかった。
久保は9月17日に発表された日本代表メンバーにも名を連ねており、9月から10月にかけての代表活動を控える。クラブで先発機会を取り戻すためにも、与えられた時間で貢献を示し続けることが必要だ。
今回見せた攻撃への関与を、より決定的な仕事につなげられるか。今後の起用法とパフォーマンスに注目したい。
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【了】
