
柏レイソルFW細谷真大【写真:Getty Images】
柏レイソルは23日、天皇杯3回戦でFC今治に4-0で勝利した。2ゴールを挙げたのは、今季ここまで先発出場がなかった細谷真大だ。待望の結果を残した一方で、本人が強調したのは「得点じゃないところ」だった。前線の競争が激しさを増すなか、柏の“エース”はゴールだけではない部分にも目を向けながら、再びスタメンの座をつかもうとしている。(取材・文:高橋大地)[1/2ページ]
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【天皇杯 JFA 第106回全日本サッカー選手権大会 3回戦】
2026年9月23日 柏レイソル 4-0 FC今治
(三協フロンテア柏スタジアム)
「45分で終わるぐらいの気持ちで…」

柏レイソルFW細谷真大【写真:編集部】
待望のゴールだった。
それは、柏レイソルのサポーターにとって、チームにとって、そして細谷真大本人にとっても――。
「今日の試合前までは、(ゴールを取れていない)気持ちも忘れていたぐらい、得点じゃないところを意識していたので、それがうまくつながったのかなと思います」
試合後、取材エリアが開いてすぐにミックスゾーンに現れた細谷は、淡々とした表情でそう語った。
この日、細谷は天皇杯で2ゴールを記録した。ストライカーにとって、何よりも欲しかった結果であることは間違いない。それでも本人の口から出てきたのは、ゴールそのものへの喜びだけではなく、「得点じゃないところ」という言葉だった。
今季、FC町田ゼルビアから藤尾翔太が加入し、瀬川祐輔も途中出場からゴールを量産している柏レイソル。
負傷でシーズンのスタートに出遅れた細谷は、今季ここまで先発出場がなく、途中出場が続いていた。
それでも、細谷が柏の“エース”として、ファンやチームメイトから大きな期待を背負っていることは、スタジアムで取材していても感じる。
一方で、その期待の大きさが難しさにつながることもあった。
途中出場が続くなか、細谷が投入されるのは柏がゴールを必要としている場面が多かった。
細谷の存在が相手にとって脅威なのは事実だ。ただ、負けている状況で細谷が入れば、味方も自然と彼を使おうとする。細谷を生かそうとボールを集めることで、かえって攻撃の狙いが限定されてしまい、相手にとって守りやすくなってしまう場面も多く見られた。
だからこそ、この日の「得点じゃないところ」という言葉が印象に残った。
今季ここまで先発出場がなかった細谷だが、この日はスタートからピッチに立つチャンスを得た。
「45分で終わるぐらいの気持ちで、守備のところも出し切ろうと思っていました。そこは意識しましたけど、まだ足りないのかなと思います」
前半から細谷は前線で相手を追い、必要であれば後方まで戻った。プレスバックからボールに関わり、そのまま自ら前へ持ち出す場面もあった。
「一つ、自分の形が出た場面もありましたし、そこから自分自身で持っていけた場面もありました。ああいうプレスバックは、自分にとって必要だと思います」
ゴールだけでなく、守備の場面にも細谷は意識を向けていた。
現在の柏の前線には競争がある。細谷は、スタメンを取り戻すために必要なものについて、明確に口にした。
「誰が出ても同じパフォーマンスをしていると思います。すごくやりがいを感じています。自分もスタメンで出たいという気持ちはありますし、そのためには守備が必要だと思うので、練習からやるしかないかなと思っています」