
日本代表の上田綺世【写真:Noriko NAGANO】
サッカー日本代表が9月24日、国際親善試合でウルグアイ代表と対戦し、3-1で勝利した。決勝点をアシストし、自身もダメ押しの追加点を奪ったのが上田綺世。FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)後の初陣でチームの勝利に貢献した上田は、W杯後の日本代表が目指すサッカーについても言及。強豪相手にも自分たちからアクションを起こす守備と、1-1の試合を勝ち切る重要性を口にした。
強豪相手にも「自分たちからアクションを起こして」
後半の63分からピッチに入った上田綺世は、前線からの守備で相手にプレッシャーをかけることを意識していた。
日本代表はこれまで、ブラジル代表やオランダ代表、イングランド代表といった強豪との対戦を重ねてきた。その中で上田が感じていたのは、相手に合わせるだけではなく、自分たちからボールを奪いに行く守備を、ひとつの選択肢として持つ必要性だった。
「格上相手にももっと自分たちからアクションを起こしてボールを奪いに行く守備もしていかなきゃいけない。それは90分通してずっとやるってことではなくて、それを自分たちのオプションにしつつ、それでも大体戦えるというレベルにしなきゃいけない」
この日の日本は、前半から前線の選手が積極的にプレスを仕掛けた。後半から入った上田も「スイッチ」の役割を担い、相手の隙を見ながらプレッシャーをかけることを意識したという。
その背景には、これまでの経験から感じてきた課題がある。
「特にワールドカップに出てた選手、これまでやってきた選手はそこに課題は必ず感じてる」
短い代表活動期間の中でも、選手たちはミーティングを重ね、試合で形にしていく。その過程を上田は「日本代表の強み」と表現した。
「この短い期間でそれ(課題)をミーティングで話して、こうやってある程度、試合の中でこういう強豪相手に形にできるのが、やっぱり日本代表の強みだし、その共鳴力というか、連動力がやっぱり素晴らしいなと思いました」
1-1で迎えた終盤、上田は攻撃でも存在感を発揮した。
90+1分には、伊東純也から右サイドでボールを受けた塩貝健人が中央の上田へ預け、そのまま前へ走り出す。上田はシュートも選択肢に入れながら、相手の対応を見て塩貝へスルーパス。決勝点を生み出した。
「健人が出してすぐ動き直しているのは見えたので、シュートコースも空いてはいたんで、シュートを打とうかなと思ったんですけど、逆にその動作を相手が察知して、シュートコースに滑ってきたので、健人とうまく2対1を作れたのかなと思います」
その5分後には自らがゴールを決めた。
伊東のロングスルーパスに抜け出すと、相手GKの位置を見極めてかわし、右足でゴールへ流し込んだ。
自身のゴールについて、上田は伊東純也との事前の意思疎通も含めて振り返った。
「仕掛けたらクロスを上げることだったりとか、自分がどういうプレーヤ―なのかももちろんわかっているし、『純也君狙っているよ』、ぐらいの会話でも意識付けとしては十分だったと思います」
そして、1ゴール1アシストという結果以上に、上田が強調したのが「勝ち切る」ことの重要性だった。
「勝ち切るっていうのが大事ですよね。今後もアジアカップもそうだし、その後も、こういう1対1だったりとか、そういう局面ってあると思うんですよ。もちろん、ワールドカップの最後の試合もそうだし、そこでどっちが主導権を握って、こういう結果で終われるかはもう雲泥の差がある。そこってやっぱり一番難しいところなので、きょうそれが実現できたのはポジティブな点だと思います」
強豪相手にも自分たちからボールを奪いに行き、拮抗した試合では最後に勝ち切る。1ゴール1アシストの結果を残した上田は、個人の活躍だけでなく、W杯後の日本代表がさらに積み上げていくべきものを見据えていた。
(取材・文:竹中愛美)
【関連記事】
【了】



