
サッカー日本代表【写真:田中伸弥】
サッカー日本代表は、ウルグアイ代表戦から先発メンバー10人を変更してベネズエラ代表戦に臨んだ。0-0で前半を折り返したこともあり、後半開始から主力組を投入。2-1で勝利したものの、この試合では前半と後半のクオリティーの差が顕著に表れ、一つの懸念点が浮上した。
前後半で浮き彫りになった“主力依存”
大幅なターンオーバーでベネズエラ代表戦に臨んだサッカー日本代表。小久保玲央ブライアンや齋藤俊輔らA代表デビューを飾った4人に加え、Aマッチ出場が5試合の選手2人、常連組とはいえない相馬勇紀ら、即席に近いメンバーで前半を戦った。
先述したように0-0で折り返したが、内容ではベネズエラが上回っていた。前半45分はベネズエラにボールを握られる時間も長く、データサイト『SofaScore』によると、前半のボール支配率でも日本は49%対51%とわずかに下回った。
相手が積極的にプレッシャーをかけてきたこともあるが、日本は前線の選手間の連係や個の質という面で物足りなさを感じさせた。
1トップを務めた後藤啓介はボールを収められず、トランジションの場面でもパスを引き出そうとする選手が少なかったため、攻撃に停滞感が生まれていた。
また、選手間の距離も遠く、サポートの数やダイレクトプレーも明らかに少なかった。
すると森保一監督は、後半開始から田中碧、伊東純也、久保建英、上田綺世ら主力組を投入した。
後半開始早々に失点したものの、その直後に上田が試合を振り出しに戻す。その後は相手陣内でプレーする時間を増やし、最終的には上田がPKを沈めて逆転勝利を収めた。
試合の流れを変えた選手たちは、森保体制を長く支えてきた。そのため、選手同士のコンビネーションも成熟している。裏を返せば、新戦力や若手選手は出場機会が少なく、連係を深められていないことが、前半のような試合展開につながったとも考えられる。
来年1月に開幕するAFCアジアカップで優勝するため、これまでの主力選手を中心にスカッドを組むことに異論はない。しかし、2030年やその先の日本代表を考えると、カタールW杯と北中米W杯を戦ったメンバーへの依存から脱却しなければならない。
実際、2018年に発足した第1次森保体制では新たな顔ぶれが積極的に取り入れられ、その選手たちが現在の日本代表の主軸となっている。
アジアカップ後に就任する大岩剛監督が、どのように世代交代を進めるかは分からない。ただ、今回の試合で浮かび上がった課題を解決するためには、新戦力に多くの出場機会を与えることが必要だろう。
今回の代表活動では、残り2試合が予定されている。勝利を目指すことはもちろん重要だが、これからの日本代表を考えれば、新たな選手に経験を積ませることも大切になってくる。
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