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ウルグアイ戦では鎌田大地、ベネズエラ戦では佐野兄弟の推進力が欲しかった。日本代表、中盤のバランスをどう取るか

text by 編集部 photo by Getty Images
サッカー日本代表MF佐野海舟 佐野航大
日本代表MF佐野海舟と佐野航大【写真:Getty Images】



 日本代表は9月28日、エディオンピースウイング広島でベネズエラ代表に2-1で逆転勝ちし、24日のウルグアイ戦に続いて連勝を飾った。ただ、2試合を通じて中盤の組み合わせという課題が見えてきた。相手のスタイルが変わる中で、ボランチをどう組み合わせるかが問われている。



異なるスタイルのウルグアイとベネズエラ

 ウルグアイ戦の前半、日本は佐野海舟と佐野航大による兄弟でダブルボランチを組み、シャドーには堂安律と鈴木唯人が入った。

 しかし中盤にゲームメイカーがおらず、ブロックを組んで守るウルグアイをなかなか崩せなかった。佐野航大と鈴木唯人がポジションを入れ替えて変化をつけようとしたが、長いパスを出せる選手がいない。

 最終ラインの裏に選手が走り込んでもボールが出てこない場面が目立った。兄の海舟も運べる選手だが、コンパクトな陣形を保つウルグアイに人数をかけて対応された。

 流れを変えたのは、後半開始から佐野航大に代わって入った鎌田大地だった。鈴木唯人が高い位置を取れるようになり、73分には鎌田の縦パスを久保建英がダイレクトで流し、相手ペナルティエリア手前で待つ鈴木が中へ折り返す場面も生まれた。

 試合は3-1で勝ったが、シュート数は8本対18本と相手を大きく下回った。司令塔を入れたことで、ようやく前半の停滞を抜け出した形だった。

 続くベネズエラ戦。同じ南米でも、オスワルド・ビスカロンド監督率いるチームのスタイルはウルグアイとは異なり、前半から積極的にハイプレスを仕掛けてきた。この試合では鎌田と熊坂光希がダブルボランチで先発。しかし、熊坂は負傷により8分に交代を強いられる。

 田中聡が急きょピッチに入り、日本は早い段階で中盤の組み合わせを変えることになった。



中盤の構成はエクアドル戦でも注目点

 この試合のベネズエラは、日本の中盤をボール奪取ポイントとして度々狙っていた。20分には田中聡が3人に囲まれてボールを失い、ショートカウンターを受ける。日本の帰陣が速く決定機にはならなかったが、その後も強いプレスに押され、最終ラインまでボールを下げざるを得ない場面が散見された。

 ただ、1対1の局面で負けていたわけではない。データサイト『FotMob』によると、デュエル勝利数は36対37でほぼ互角。インターセプトは9対6で上回り、タックルは11対11で並んだ。

 そこで注目したいのが、ボールを奪った後の前進だ。相手がハイプレスに来れば、その背後にはスペースが生まれる。30分、瀬古歩夢が相手の縦パスを競り合いで奪い、後藤啓介が落として鎌田につないだ。このとき日本の前には広いスペースがあったが、ボールを持ち運んで前進する形にはつなげられなかった。

 ここで欲しかったのが、相手の守備が整う前に中盤から運ぶプレーだった。

 田中聡は随所で持ち味を発揮した。ただ、中盤の組み合わせに持ち運びの強みを加えるなら、佐野海舟や佐野航大も選択肢になる。この場面で兄弟のどちらかにボールが入っていれば、一気に前進できたかもしれない。

 配球と持ち運びの両方を確保するという点では、鎌田と佐野海舟の組み合わせは有力だ。そのうえで、相手の出方に応じて役割や組み合わせを変える柔軟性も求められる。

 重要なのは、相手の出方に応じて前進の方法を変えられることだ。パスでブロックを崩すのか、自ら運んで守備を引きつけるのか。その判断を周囲と共有できれば、個々の特長もより生きる。

 選手の特長をどう組み合わせ、試合の中でどう使い分けるか。10月1日のエクアドル戦でも、中盤の構成は引き続き注目点になる。

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【了】

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