
アジア競技大会準決勝、韓国戦に臨んだなでしこジャパン【写真:Getty Images】
なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は9月29日、第20回アジア競技大会準決勝で韓国女子代表と対戦し、2-0で勝利した。この一戦について、試合直後、ワールドカップやアトランタ五輪などに出場した元なでしこジャパンの大竹七未氏に話を聞いた。前半に日本らしさを欠いた要因や、後半に流れを引き寄せたポイント、決勝で対戦する北朝鮮について分析してもらった。(語り手:大竹七未)[5/6ページ]
「前半はなぜうまくいかなかったかって…」

北朝鮮との決勝でなでしこジャパンはどんな戦いを挑むのか【写真:Getty Images】
ーー本当に試合を重ねるごとに徐々に良くなっている印象を受けますし、韓国相手に完封勝利したところも非常に大きいと思います。なかなか目立たない部分では、上野選手と塩越柚歩選手が中盤で良い位置取りをしていたのが良かったと思いますが、その辺りはどうでしょうか?
「うーん、厳しい言い方ですが、それは期待も込めてですが、もっとできるんじゃないかと感じました。前半の単純なパスミスがあったりしたので、その1本でチームのリズムが作れなくなったり、流れを引き寄せれなくなったり、ってあるんです。
日本の良さは、特にボランチが生命線なので、ボールをどれだけ受けれるかというところ、ゲームを作る、リズムを作る、そして展開をする、なんですよね。ボランチがもっとボールを受けて引き出して、さばくのが少し足りなかったかなと。ですので、中盤カットのサッカーによりなってしまっているのかなと私は感じました。
前半はなぜうまくいかなかったかってあれですよ。セカンドボールを韓国に取られちゃうから、なかなか日本らしいサッカーができなかった。日本のサッカーができない理由って、もちろんみんながちょっと体が重いとか、ボール1人に対して動き出しが1つしかないとか、あるんですけど、セカンドボールを取りきれなかったところも、なかなか自分たちのリズムをつくれなかった要因、原因になっていますね」
ーーただ、その良くなかった前半を受けて、後半に得点を取って、ギアがかかり、少しずつうまく回り始めて、後半は良くなっていきましたね。
「1点取ってから本当にその周りの動き出しとかもすごい速くなったし、ボール保持者に対して、走り出しが2つ、パスの選択コースが出るようになってるので、厚みのある攻撃ができるようになったと思いました。
単調なロングパス1本で落としてというよりも、ちょっとドリブルを仕掛けたりとか、パスを何本か繋いでっていう厚みのある攻撃、なでしこらしいリズムのある攻撃が出てきていたので、すごく気持ち的にも楽になったんでしょうね」
ーーまた中2日で決勝、10月2日に北朝鮮と対戦しますが、北朝鮮はワンランク上というか、またさらに強度の上がるチームだと思います。どんな戦いを挑んでいくのがよいのでしょうか?
「韓国とはやっぱり全然変わりますからね。1対1の強度も変わるし、フィジカルやパスの正確性だったり、パススピードだったりが韓国よりも質が上になる。1対1の対応だったり、それを2対1の局面を作るのかっていったところの守備の確認はすごく必要になってくると思います。
あとは、マッチアップしているときだったらいいんですけど、ボールが落ちたときに誰が行くのかが、きょうの韓国の前半でも、ボールに行くのが遅れちゃって、シュートを打たれた場面とかがあったりするので。
絶対に自分がこれはボールに行くべきだっていうのは躊躇なく行けるんですけど、その間のボールでどっちが行った方がいいのかっていう、そこの躊躇でやられちゃう。誰がこのボールに対して行くのかをはっきり声を出してコミュニケーションをとって、迷いなく自分のマークを捨ててでも行くのかどうかっていう、そこの判断を求められると思うので、そこの判断が必要になってくると思います」