9月・10月シリーズに臨んでいるサッカー日本代表は、ウルグアイ代表、ベネズエラ代表、エクアドル代表との南米3連戦を無敗で乗り切った。そんな中、森保一監督のある能力に称賛の声が集まり始めている。それは、選手のポテンシャルを見極め、開花させるというものだ。
上田綺世、鈴木彩艶、瀬古歩夢の共通点
今シリーズで最も印象を残していると言っても過言ではない瀬古歩夢は、森保監督が信頼し、起用し続けてきた選手の一人だ。
瀬古はFIFAワールドカップ26アジア最終予選から日本代表に定着したが、昨年の親善試合におけるパフォーマンスはお世辞にも良いものではなかった。判断力に課題があり、不用意な対応から失点に関与することも多かった。
そうした事実から、批判の声を浴びることも多かったが、森保監督は周囲の意見に流されることなく、彼を積極的に使い続けていた。実際、昨年の日本代表における総出場時間は570分で、全選手の中で最多の数字となっている。
その間、瀬古はル・アーブルで絶対的な地位を手にし、北中米W杯にも出場したことで、確実に自信をつけた。そして、今や最終ラインに欠かせない存在となっている。瀬古自身の努力であることに疑いの余地はないものの、森保監督の姿勢が彼の成長を手助けしたことは間違いないだろう。
森保監督の慧眼によって才能を開花させた選手は瀬古だけではない。
今や日本代表のエースとなった上田綺世もそうだ。コパ・アメリカ2019で日本代表デビューを果たした同選手は、決定機を逃し続けて批判の的に。その後もなかなかゴールを奪えず、世間からの評価は厳しくなる一方だったが、森保監督だけは信用し続けた。
その結果、2023年6月のエルサルバドル代表戦での初ゴールを機に、上田は一気に量産態勢に入った。現在では替えの利かない存在だ。
鈴木彩艶はAFCアジアカップ2023でパフォーマンスが安定せず、失点の原因を招いていた。それでも森保監督は、最終的に彼を全試合で起用している。後に、あえて試練を与えることにしたという説明もしていた。
森保監督は戦術面において批判されることもあるが、人を見て育てる力に関してはピカイチだ。批判されていた瀬古、上田、鈴木をあっさり切るのではなく、ポテンシャルを見出して、あえて厳しい環境に送り出し、成長の糧となる経験を積ませた。これは大きな功績だろう。
直近のメンバーでは、塩貝健人や後藤啓介がそうかもしれない。ここまで彼らは批判されることも多いが、森保監督はその能力を買っている。おそらくアジアカップにも呼ぶのではないだろうか。
そして塩貝と後藤が才能を一気に開花させたとき、森保監督の決断がまた正しかったと言われる日がくるだろう。
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