
パリ・サンジェルマンでプレーするファビアン・ルイス 【写真:Getty Images】
10月26日にロンドンで発表される2026年のバロンドール。欧州チャンピオンズリーグ(CL)とFIFAワールドカップ 2026(北中米W杯)の両方を制した唯一の候補者が、パリ・サンジェルマン(PSG)のMFファビアン・ルイスだ。しかし、予想オッズでは必ずしも本命視されていない。
史上10人目の偉業でもバロンドールには届かない?
ファビアン・ルイスはPSGでリーグ・アンとCLを制し、W杯ではスペイン代表の一員として決勝のアルゼンチン戦に先発。延長戦の末の1-0勝利に貢献した。
UEFAによると、欧州チャンピオンズカップ時代を含め、同一シーズンに両大会の決勝に出場して優勝したのは史上10人目。1974年のバイエルン・ミュンヘン勢以降はクリスティアン・カランブー、ロベルト・カルロス、ラファエル・ヴァランとレアル・マドリードの選手が続いており、その流れを変えた存在でもある。
ファビアン本人も仏テレビ番組『Téléfoot』で、個人として足りないのはバロンドールだけだと意欲を語った。
だが、オッズ比較サイト『Oddschecker』が10月5日に公開した一覧では、受賞予想で最有力のラミン・ヤマルら11人が紹介される一方、ファビアン・ルイスの名前はなかった。英国のサッカーメディア『Squawka』の予想オッズには名前が挙がっているものの、本命視されているわけではない。
過去の2冠達成者も、その年のバロンドールには届いていない。1974年はバイエルンと西ドイツ代表で2冠を達成したフランツ・ベッケンバウアーが2位に終わり、W杯準優勝のヨハン・クライフが受賞している。
1998年はレアル・マドリードとフランス代表で2冠を達成したカランブーではなく、W杯決勝で2得点を挙げた当時ユベントス所属のジネディーヌ・ジダンが受賞した。奇しくも、両者は同年のCL決勝で対戦している。
2002年も2冠を達成したロベルト・カルロスは2位で、ブラジル代表の同僚ロナウドが受賞。2018年もレアル・マドリードとフランス代表で2冠を達成したラファエル・ヴァランは7位にとどまった。受賞したのは、同じレアル・マドリードでCLを制しながら、W杯ではクロアチア代表を準優勝に導いたルカ・モドリッチだった。
PSGとスペイン、二重のライバル
もうひとつの要因が、有力候補の多さだ。今年のPSGからは史上最多となる10人がノミネートされた。ルイス・エンリケ監督はPSGの選手が受賞すべきだと主張しているが、誰かひとりを推しているわけではない。
PSGから9人が候補入りした昨年は、デンベレが審査員100人全員から票を獲得。そのうち73人が1位に選び、バロンドールを圧倒的な差で受賞した。
5日時点の『Oddschecker』の一覧でも、PSG勢で最も受賞を有力視されていたのはフヴィチャ・クヴァラツヘリアだが、全体の上位5人には入っていない。
加えて、スペイン代表からも6人が候補に選ばれている。北中米W杯では、同じ中盤でプレーするロドリが大会最優秀選手賞のゴールデンボールを受賞した。
バロンドールの選考では、各国の審査員が30人の候補から10人を選び、順位を付けて投票する。ファビアン・ルイスは、クラブではデンベレやクヴァラツヘリア、代表ではヤマルやロドリといった有力選手と比較される立場にあり、個人賞を巡る競争は厳しい。
CLとW杯を制した唯一の候補者でありながら、所属クラブにも代表にも複数のライバルがいる。歴史的な2冠はどこまで評価されるのか。その答えは26日に明らかになる。
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