
鹿島アントラーズでプレーする早川友基【写真:Getty Images】
鹿島アントラーズは13日、AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)でコンアン・ハノイに1-0で勝利した。17本のシュートを浴びながら、最後までゴールを守ったのがGK早川友基だ。直近のガンバ大阪戦から2試合連続の無失点。昨季MVPは、今季序盤の苦境から立ち直りつつあるのか。
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開幕5戦10失点から2試合連続無失点
2025シーズンの明治安田J1リーグを制した鹿島アントラーズで、早川友基はGKとして15年ぶりのリーグ最優秀選手賞に輝いた。データサイト『FotMob』によると、同シーズンのセーブ率は77.4%でリーグ単独トップである。
ところが、秋春制に移行した2026/27シーズンは様相が違った。鹿島は開幕4連勝こそ飾ったものの、守備では失点が続き、第5節の水戸ホーリーホック戦に2-4で敗戦。開幕5試合で10失点を喫した。早川のセーブ率も第5節終了時点で41.2%と、リーグ戦に出場したGK23人中22位(当時)。前年とは対照的な数字が並んだ。
ただし、失点数やセーブ率にはチーム守備の影響もあり、早川個人の不振と断定することはできない。
サイドバックの濃野公人がアメリカのD.C. ユナイテッドに移籍し、センターバックのキム・テヒョンはコンディション不良によりリーグ戦の序盤を欠場した。昨季レギュラー格の不在も、鹿島の最終ラインに不安を与えていた可能性がある。
それだけに、10月9日のガンバ戦を2-0、続く13日のコンアン・ハノイ戦を1-0で勝ち切ったことには意味がある。両試合で相手に許したシュートは合計28本、枠内は計8本。早川はそれぞれ4セーブを記録し、ゴールを割らせなかった。
ただし、2つのクリーンシートの中身は同じではない。『FotMob』によると、ガンバ戦で早川が受けた枠内シュートの被ゴール期待値は0.49。失点する可能性は比較的低かった。
失点期待値「1.57」でも完封。守護神が示した価値
一方、コンアン・ハノイ戦は『Sofascore』で「1.57」を記録している。こちらもセーブは4回。平均的なGKを基準にすれば約1.6点の失点が見込まれる枠内シュートをすべて防いだ計算で、早川個人の貢献がより際立つ。
シュートのコースなども考慮すると、ゴールに飛んだボールは数字以上に危険だった。開始5分にステファン・ムークのシュートを防ぎ、83分にもレオ・アルツールの一撃を阻止した。苦しい展開で守護神が勝利を支えている。
鹿島が1-0で勝利したことを考えると、失点期待値を超えた早川の活躍は、「チームに勝ち点をもたらした」と言えそうだ。それはまさに、2025シーズンに見せたクオリティである。
失点の可能性が低かったとはいえ、ガンバ戦も全く脅威がなかったわけではない。86分にはデニス・ヒュメットが抜け出して早川との1対1を作り、強烈なシュートを見舞った。これを鹿島の守護神が左手を伸ばしてセーブし、2-0のリードを守り切った。
他方、鹿島はハノイ戦で17本のシュートを許し、攻撃でも自チームの枠内シュートは1本にとどまった。
61分に柴崎岳のクロスから誘発したオウンゴールを守り切った勝利は、GKだけでなく守備陣の奮闘にも支えられている。今後も相手に多くのシュートを許し続ければ、早川の好守だけに頼る戦いには限界があるかもしれない。
直近2試合は、昨季MVPの復調を期待させる材料となった。ただし、完全復活を断言するにはまだ早い。早川が再び高水準のセービングを継続できるか。そして鹿島は、守護神を幾度も試される状況そのものを減らせるか。両面から見守りたい。
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