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「こうなる可能性は分かっていた」バルセロナ、PSGに4失点敗戦。クラシコ優先の代償か、それとも埋まらない実力差か?

text by 編集部 photo by Getty Images

FCバルセロナ
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)リーグフェーズ第3節で、パリ・サンジェルマンに2-4で敗れたFCバルセロナ【写真:Getty Images】



 バルセロナは現地時間20日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)リーグフェーズ第3節でパリ・サンジェルマン(PSG)と対戦し、敵地で2-4の敗戦を喫した。週末に控えるレアル・マドリードとのクラシコを見据えた選手起用が、敗戦に影響したのだろうか。それとも、欧州王者との間には依然として埋まらない差があるのか。

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クラシコ優先の代償か?欧州王者に4失点

 開幕から公式戦11連勝と勢いに乗るバルセロナにとって、CL2連覇中のパリ・サンジェルマン(PSG)との対戦は、現在地を測る絶好の機会だった。

 試合は序盤からPSGが猛攻を仕掛け、38分にデジレ・ドゥエのゴールで先制する。バルセロナも後半に反撃。55分、シャビ・エスパルトが同点ゴールを決めたが、72分にルーカス・エルナンデスのヘディングシュートで再びリードを許した。

 それでも79分、ラミン・ヤマルが鮮やかな個人技から再び試合を振り出しに戻す。しかし、そのわずか2分後にヴィティーニャに勝ち越しゴールを奪われると、86分にはファビアン・ルイスに追加点を許し、2-4で敗れた。

 スペイン紙『ムンド・デポルティーボ』によると、試合後、ラフィーニャは「こうなる可能性は分かっていた。相手は欧州2連覇中のチームであり、ホームでは非常に強い」とコメント。勝利や引き分けを望んでいたとしたうえで、「失ったのは勝ち点3だけ」と敗戦を過度に悲観しなかった。

 同紙が伝えた試合後の記者会見で、ハンジ・フリック監督も「両チームにとって素晴らしい試合だったが、PSGが我々より優れていることを証明した」と相手の実力を認めた。一方で、試合から多くを学んだことを強調し、「CLは10月ではなく、6月に勝つものだ」と前を向いている。

 フリック監督はこの試合で、スペイン代表MFロドリを先発から外し、代わりにラ・マシア出身の19歳マルク・ベルナルを起用した。60分にはペドリ、ベルナル、ラフィーニャを同時に下げ、ロドリら3選手を投入。主力の出場時間を抑える采配を見せた。

 ロドリの先発除外がクラシコを見据えた判断だったのかと問われた指揮官は、「簡単に答えるなら、イエスだ」と認めている。代表戦や直近の試合で出場時間がかさんでいたことを理由に挙げ、レアル・マドリード戦には万全の状態で臨んでほしいとの考えを明かしていた。

 もっとも、こうした判断には合理性もある。CLはまだリーグフェーズ第3節で、バルセロナは開幕2連勝。一方、25日のクラシコに勝てば、レアル・マドリードとの勝ち点差を9に広げられる。

 加えて、17日のベティス戦後には悪天候で帰路の飛行機が欠航するなど、過密日程による疲労も懸念されていた。守備陣には負傷者が相次ぎ、ラフィーニャも復帰直後。クラシコを見据えて主力の負担を抑えること自体は、理解できる判断だった。


PSGとの完成度の差。浮き彫りになった課題

 しかし、今回の敗戦を単に「主力を温存したから」と結論づけることもできないだろう。

 バルセロナはボール保持率で53%とPSGの47%を上回ったものの、枠内シュート数では5本に対して15本と大きな差をつけられた。

 完成度の高いマンツーマンディフェンスと、攻守が一体となったPSGの組織力を前に、思うように前進することができなかった。

 PSGは、ヴィティーニャ、ジョアン・ネヴェス、ファビアン・ルイスを中心とした中盤の明確なプレー判断で驚異を生み出していたのに対し、対するバルセロナは、攻撃の組み立てをペドリに依存する場面が目立っていた。

 ルイス・エンリケ監督の下で完成度を高めてきたPSGは、プレス回避から攻守の連動まで、チーム全体が機能する仕組みが確立されているだけでなく、試合の流れに応じた対応力にも優れていた。

 バルセロナが個々の選手の能力では決して引けを取らなくても、チーム全体の成熟度にはまだ差があるように映った。

 とはいえ、バルセロナが一方的に圧倒されたわけではない。後半の立ち上がりにはPSGを押し込んだ。

 PSGの公式サイトによると、ルイス・エンリケ監督も「前半は素晴らしかったが、後半の最初の15分間は苦しんだ。試合をコントロールするのが難しかった」と認めている。

 ジョアン・ガルシアの好セーブや後半のヤマルの圧巻の個人技、そしてクヴァラツヘリアを封じ、得点まで挙げた19歳のエスパルトの堂々たるプレーも印象的だった。

 昨季と比べても、欧州王者を相手に多くのチャンスを生み出し、堂々と渡り合えるチームに成長していることは確かだ。ただ、優位な時間帯を持続させ、勝利につなげるだけの安定感には、まだ課題が残った。

 開幕11連勝という結果だけでなく、その戦いぶりを見ても、今季のバルセロナはここ数シーズンで最も充実した状態にあるといっていい。

 それでも今日の試合は、CLを6月まで勝ち進み、2014/15シーズン以来の欧州制覇を成し遂げるためには何が足りないのかを、改めて突きつけられた一戦だった。

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【了】

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