
アルビレックス新潟の関口正大【写真:Getty Images】
故郷のクラブをJ1へ――。その思いを込めた一撃だった。アルビレックス新潟は10月25日、2026/27明治安田J2リーグ第13節で首位のベガルタ仙台を2-1で撃破した。決勝ゴールを決めたのは、今季途中にV・ファーレン長崎から加入した関口正大。今季、念願のJ1デビューを果たした右サイドバックは、なぜJ2の新潟への移籍を決断したのか。幼い頃から憧れたクラブでプレーする喜びと、J1復帰に懸ける思いに迫る。(取材・文:藤江直人)[2/2ページ]
【2026/27明治安田J2リーグ第13節】
2026年10月25日 アルビレックス新潟 2-1 ベガルタ仙台
(デンカビッグスワンスタジアム)
「うれしいのには変わりないんですけど」憧れの存在から、クラブを背負う立場へ。

関口正大は「勝利の瞬間をみなさんと分かち合えたのが一番うれしい」と語る【写真:Getty Images】
新潟がクラブ史上で初めてJ1の舞台で戦った2004シーズン。まだ小学生になる前の関口は新潟スタジアム(現デンカビッグスワンスタジアム)のスタンドへ駆けつけ、地元のクラブを熱烈に応援していた。
いま現在は代表取締役社長を務める野澤洋輔氏がゴールマウスを守り、強化部門スカウト担当の本間勲氏、そして寺川氏が中盤を差配していた。懐かしそうな表情を浮かべながら関口が言葉を紡いだ。
「当時はめちゃめちゃビッグスワンに観にきていました。僕からすれば憧れていた選手の一人でもあった寺川さんに『きてほしい』と言われたなかで、そこは心を動かされるものがありました」
2004シーズンを振り返れば、ほとんどの試合でビッグスワンに実に4万人を超えるファン・サポーターが駆けつけていた。熱狂的な光景ももちろん、関口の記憶に色濃く残っている。
仙台を撃破した大一番の観客数は2万585人。それでも仙台のファン・サポーターを上回る大声援で新潟を力強く後押ししてくれた。関口は「僕のなかでは、人数はあまり関係ないんですよ」とこう続けた。
「ここにきたときから、いつも見にきてくれるファン・サポーターの方々のためにプレーしようと思っていたなかで、自分のゴールもそうですけど、勝利の瞬間をみなさんと分かち合えたのが一番うれしいですね」
仙台に勝ち点1差に肉迫した新潟の選手たちには2日間のオフが与えられた。関口は「引っ越し後の段ボールの片付けと家の掃除ですね」と苦笑しながら、こんな言葉とともに決意を新たにしている。
「うれしいのには変わりないんですけど、まだ何も成し遂げていないというか、これで1位になったわけでもない。何かが変わるわけではないので、地に足をつけて次の試合に向かうだけだと思っています」
1シーズンでのJ1復帰へ。第2節から8勝3分けと無敗だった仙台をねじ伏せ、ホームで7戦全勝と圧倒的な強さを見せ続ける新潟は31日の次節で、3位と追ってくるカターレ富山を再びホームで迎え撃つ。
(取材・文:藤江直人)
【著者プロフィール:藤江直人】
ふじえ・なおと/1964年、東京都渋谷区生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後の1989年に産経新聞社に入社。サンケイスポーツでJリーグ発足前後のサッカー、バルセロナ及びアトランタ両夏季五輪特派員、米ニューヨーク駐在員、角川書店と共同編集で出版されたスポーツ雑誌「Sports Yeah!」編集部勤務などを経て07年からフリーに転身。サッカーを中心に幅広くスポーツの取材を行っている。サッカーのワールドカップは22年のカタール大会を含めて4大会を取材した。
「特別な感情を抱くこのチームで…」アルビレックス新潟、FW大澤朋也とDF関口正大が完全移籍で加入
【順位表】J2リーグ2026/27 最新順位表
アルビレックス新潟 移籍情報2026/27 サッカーJリーグ 加入/退団/引退/昇格
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