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J1 2026.10.28 11:50

「5枚にするか?」に「大丈夫」。川崎フロンターレ主将・脇坂泰斗が信じた2人のセンターバック「彼らの準備が早いから」【コラム】

シリーズ:コラム text by 菊地正典 フリーライター photo by Getty Images

川崎フロンターレの脇坂泰斗
川崎フロンターレの脇坂泰斗【写真:Getty Images】



「5枚にするか?」「大丈夫」。川崎フロンターレがファジアーノ岡山を相手に逃げ切りを図る試合終盤、ベンチからの提案にそう答えたのはキャプテンの脇坂泰斗だった。押し込まれる展開で、なぜ5バックへの変更を選ばなかったのか。その判断と、試合後に若手3人を労った言葉に、主将としての視点が表れていた。(取材・文:菊地正典)[2/2ページ]

5バックへの変更を提案された脇坂泰斗の判断

川崎フロンターレのフィリップ・ウレモヴィッチ
脇坂泰斗は5バックの提案を断った理由について、ホマーノとウレモヴィッチの安定感をあげた【写真:Getty Images】



 逃げ切りを図りたいベンチからは、「5枚にするか?」と伝えられる。形を合わせて守ろうとするのは定石だ。

 だが、脇坂はその申し入れを断った。

「チームとしてちょっと慌てていた感があったけど、慌てているだけだから。落ち着いてマイボールにさえすれば、最後のようにもう1回押し返せると読んでいました」

 さらに、理由はもう1つある。押し込まれる形を「自身もやりたくないプレーで奮闘していた」という趣旨の質問を受けた際、脇坂は自身のことを度外視してこう答えている。

「ルカオ選手に対して、センターバック2人、ホマーノとウーレ(フィリップ・ウレモヴィッチ)はパワー負けしなかった。複数で守ることはできると思うけど、単純に1対1で負けていなかったので、2人の能力の高さはあらためてすごいと思いました。

 ここ最近、クロスからやられていないのも、彼らの準備が早いから。それもあって、『5枚にするか?』と聞かれたときに『大丈夫』と答えました。後ろは大丈夫なので、入れさせないようにするには前が行けるようにしたほうがいいので」

 押し込まれる時間が長かった岡山戦は、攻撃サッカーを信条とするフロンターレとして決して理想的な内容ではなかった。

 それでも、しっかり勝ち点3を得て3連勝を飾ったことは、勝ち切れない試合も多かった今季はもちろん、近年からの成長を感じさせた。

 その中心には、ピッチ内では的確に判断して勝利に貢献し、試合後にはチームの雰囲気の良化に一役買っているキャプテンがいる。

(取材・文:菊地正典)

【著者プロフィール:菊地正典 フリーライター】
きくち・まさのり/福島県出身。埼玉大学卒業後、当時、日本最大級だったサッカーモバイルサイトの編集・ライターを経て、フリーランスに。主にサッカー専門新聞『EL GOLAZO』の記者として活動し、横浜FC、浦和レッズ、ジェフユナイテッド市原・千葉、横浜F・マリノス、川崎フロンターレの担当記者を歴任。著書に『浦和レッズ変革の四年 〜サッカー新聞エルゴラッソ浦和番記者が見たミシャレッズの1442日〜』(スクワッド)、『トリコロール新時代』(スクワッド、三栄書房)がある。Xのユーザー名は@masanorikikuchi

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