
マインツでプレーする佐野海舟【写真:Getty Images】
マインツの日本代表MF佐野海舟が、昨季ほどのパフォーマンスを発揮できていないとドイツで報じられている。10月26日付の『Bild』が指摘したのは、直近の試合だけでなく今季序盤から続く出来の波だった。その後の2試合でも地元紙から厳しい評価が下されたが、昨季より向上している指標もある。本当に調子を落としているのか。現地の証言と数字を照らし合わせた。
断然お得なセットプランも登場「U-NEXTサッカーパック」に加入[PR]
2試合続けて「5」。相次ぐ現地紙の厳しい評価
10月26日付のドイツ紙『Bild』は、佐野が昨季のトップフォームにはないと報じた。その懸念を強めるような結果が、直後の2試合で続いている。
27日のDFBポカール2回戦では、マインツは2部のボーフムに0-2で敗れた。佐野はフル出場したものの、地元紙『Allgemeine Zeitung』の採点は「5」。ドイツの採点は「1」が最高で、「6」が最低だ。
同紙は持ち味である鋭いボール奪取が見られなかったと指摘。先制点の場面ではペナルティーエリア内で適切に対応できず、ボールが体に当たってコースを変えたことも厳しく評価した。
続く30日のブンデスリーガ第8節でも、マインツは昇格組エルフェアスベルクに1-4で大敗。佐野は87分に交代し、再び「5」を付けられた。同紙は中盤で孤立し、味方の支援も乏しかったとしながら、本人に対しても「本来の水準には程遠い」と評している。
『Bild』が注目したのは交代回数の変化だ。過去2シーズンのリーグ戦68試合で途中交代はわずか1度だったが、今季は第8節終了時点ですでに4度。いずれも終盤の交代とはいえ、ほぼフル出場が当たり前だった佐野に変化が生じている。
では、数字は現地紙の評価を裏付けているのか。
データサイト『FotMob』によれば、今季の佐野はリーグ戦8試合で705分に出場。タックルは90分あたり約1.15回で、昨季の約1.5回から減少した。デュエル勝利数は33回、勝率は48.5%となっている。
「本人も満足していない」。不振は佐野だけの問題か
一方、相手のパスを読んで奪うインターセプトは90分あたり約1.9回から3.32回へ増加。こぼれ球などを回収するボールリカバリーも約6.0回から6.13回と、ほぼ横ばいだ。少なくとも、守備への関与が全面的に減少したとはいえない。
攻撃面でも、今季は8試合で10回のチャンスメイクを記録。すでに2アシストを挙げ、昨季通年の数字に並んでいる。
タックル数の減少は気になる材料だが、インターセプトや攻撃への関与には好材料もある。個人の数字だけで不調の原因を説明することは難しい。
『Bild』に対し、マインツのニコ・ブンガートSDは佐野への期待値が極めて高くなっていると説明。今季の出来を一定程度評価しながらも、その能力を考えれば、すべての試合でチームの中心となれる選手だとの見方を示した。
ウルス・フィッシャー監督も、本人が現状に満足していないと明かしている。一方で、昨季は週3試合の過密日程でも高水準のプレーを見せていたと評価し、その再現こそが一流選手の条件だと語った。
同紙は夏のクリスタル・パレス移籍が実現しなかったことにも言及したが、それが不調の直接的な原因と確認されたわけではない。
マインツは直近の公式戦3連敗で計9失点。ドイツ公共放送『Sportschau』は佐野に加え、ナディーム・アミリやシュテファン・ポッシュも本来の力を出せていないと指摘した。
佐野自身のプレーに改善すべき点があるのは確かだろう。しかし、地元紙がエルフェアスベルク戦で指摘したように、周囲の支援が乏しい状況では中盤の問題をひとりで解決することにも限界がある。
問われているのは、昨季の佐野を取り戻せるかだけではなく、その力を発揮させるマインツの仕組みでもある。
【関連記事】
すごい稼ぎ…。欧州日本人、高額年俸ランキング1~5位【2026年最新版】
プレミアリーグ2026/27|試合日程・結果・順位表・得点ランキング・日本人選手・移籍情報
歴代最強!? 4年後のW杯サッカー日本代表メンバー案
【了】
