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J1 2026.10.13 16:18

0-2敗戦、それでも東京ヴェルディは前進? 相馬直樹監督の初陣で見えた変化

text by 編集部 photo by Getty Images
相馬直樹監督と染野唯月
東京ヴェルディの相馬直樹監督と染野唯月【写真:Getty Images】



 10月11日、明治安田J1リーグ第9節で東京ヴェルディはサンフレッチェ広島をホームに迎え、0-2で敗れた。相馬直樹新監督の初陣を白星で飾ることはできなかったが、首位争いを演じる強豪を相手に前半は敵陣へ押し込む時間帯をつくり、守備でも一定の手応えを残した。

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前半は明確に押し込む時間帯を作る

 味の素スタジアムに18,233人が詰めかけた一戦。城福浩前監督が【3-4-2-1】をメインシステムとしていた一方、相馬監督は初陣から【4-4-2】を採用した。

 再出発を図る東京ヴェルディは、今季リーグ戦の平均支配率でJ1トップのサンフレッチェ広島に対し、前半から敵陣に押し込む時間を長くつくった。

 相馬監督は【4-4-2】をコンパクトな形で運用し、ヴェルディの選手たちは質の高い広島の攻撃に対してブロックを揃え、連動してボールを奪いに行った。24分に見せたショートカウンターも、新井悠太のクロスから染野唯月につながったが、その起点となったのは藤本寛也と鈴木海音による右サイドでの即時奪回だった。

 選手同士の距離を近く保つことで、誰かがボールホルダーへ出て潰れたとしても、別の選手がすぐにフォローできる。藤本と鈴木海音の連係からは、相馬監督が初陣で採用した【4-4-2】の狙いが見えた。

 データサイト『FotMob』によると、試合全体のボール支配率は33%対67%と大きく下回りながら、相手ボックス内でのタッチ数は14対13とヴェルディが上回った。ボールを持たれる時間が長くても、ゴール前へ進入する回数では引けを取らなかった。

 しかし、後半立ち上がりに試合が動く。47分、鈴木章斗のアシストから松本泰志に先制ゴールを許すと、58分にはその鈴木自身に追加点を奪われた。



守備に見えた手応え

 2失点を喫したとはいえ、守備面には本来の強みを取り戻す兆しが見えた。

 広島はこの試合までのリーグ戦8試合で、ゴール期待値(xG)が1試合平均約2.74とリーグ随一の数字を残していたが、この試合は1.07にとどまった。ボックス内タッチ数も1試合平均約39回に対し、13回に抑えている。ヴェルディ自身の被xGも、今季ここまでの平均約1.49を下回った。

 コンパクトな陣形に対しては、ワイドにボールを動かして空いたスペースを突くのが有効だ。それでもヴェルディは広島に揺さぶられながら、最終ラインを下げすぎず、前向きにボールを奪いに行く姿勢を維持した。後半に2失点を喫したことで前半ほど強くプレスに出る機会は減ったが、最終ラインそのものは高く保てていた。

 76分には、相手GK大迫敬介のロングフィードにCB佐古真礼がセンターサークルまで出て競り合い、ヴェルディボールにすることに成功した。一度は広島に対応されたものの、再び佐古のもとへボールが転がると、前方へフィードを供給。相手エリア内へ走り込んだ熊取谷一星がチャンスに絡む場面につながった。

 一方で、課題はやはり得点力だ。シュートは6本、ゴール期待値は0.62にとどまり、今季の1試合平均0.4得点はリーグ最少。前半に見せた押し込む形を、いかにゴールへ結びつけるかが問われる。

 広島戦はこれで公式戦6連敗となったが、この日の内容には新体制の方向性を感じさせる部分もあった。次戦は17日、ホームでFC東京との東京ダービーに臨む。広島戦で見せた戦いを結果へとつなげ、相馬体制での初勝利をつかみたい。

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【了】

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