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本田使わず逆戻りのミラン。遅いパス回し、死んだ右サイドの連携…前監督の仕事を潰して得た虚無感

ブロッキ新監督、初陣で勝利も…

ブロッキ
初陣を勝利で飾ったクリスティアン・ブロッキ監督【写真:Getty Images】

「ものすごく良い感触を得た。チームにはポゼッションを大事にするように説いた。もちろんいきなりは変わらないが、部分的には素晴らしいものも見せてくれた。たった数日間でこういうものを見せるということは、決して簡単ではない」

 サンプドリア戦後、ミランのクリスティアン・ブロッキ監督は記者会見上で非常に満足そうな表情をしていた。就任初戦、しかも突然の監督交代劇で練習時間はあまり取れなかった中、アウェイで1対0だ。

 もっとも、スタンドで観ていて監督と同じ感想は持てなかった。余計なタッチが多く、エリア前でスローダウンするパス回し、ガラ空きなサイドの守備、完全に死んだ右サイドの連携。決勝点はミランの選手のチャージをファウルだと解釈し、サンプドリアの選手が棒立ちになった隙をかろうじて突いたというものだった。

「内容は我々が勝ちに等しかったと思う。戦術的に準備したことをすべてやれた。ただ拮抗した試合は(偶発的な)エピソードが分ける。そうなって敗れたにすぎない」と語った敵将ビンチェンツォ・モンテッラ監督のコメントの方が、はるかに説得力があったように感じた。

 おそらくシニシャ・ミハイロビッチ前監督なら、「やれることはまだまだやれていない」「正直勝つにふさわしい内容ではなかった」とコメントしていたであろう展開だった。

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