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本田圭佑、アメリカ2部でもクラブ経営に参画「青少年育成の国際的な拠点に」

text by 編集部 photo by Getty Images

本田圭佑
ビジネスマンとしての本田圭佑は常に世界を意識して輪を大きく広げている【写真:Getty Images】

 メキシコ1部のパチューカに所属する本田圭佑が、アメリカでもクラブ経営に参画することが判明した。

 アメリカ2部に相当するユナイテッド・サッカーリーグのオレンジ・カウンティSCは20日、本田がオーナーグループに加わったことを発表した。同選手が代表を務めるHONDA ESTILO株式会社は、オレンジ・カウンティSCとパートナーシップを結び、ユース選手の育成、国際大会の開催、合宿、交換留学プログラムなどのプロジェクトに取り組んでいくという。

 本田はすでにオーストリア3部のSVホルンをはじめ、カンボジアのソルティーロ・アンコールFC、ウガンダのブライト・スターズFCの3クラブの経営に参画している。今回のオレンジ・カウンティSCで海外では4クラブ目となった。

 世界中に自身のネットワークを広げている本田はオレンジ・カウンティSCの公式サイトを通じて、「僕たちの組織とオレンジ・カウンティSCの新しいパートナーシップに、非常に興奮しています。僕はよく『なぜアメリカなのか?』『なぜ今なのか』と尋ねられますが、自分の中で答えははっきりとしています。第一に、アメリカの子どもたちはサッカー先進国の選手たちに比べ、潜在的な可能性が大きい。アメリカはサッカー強豪国になると思います。第二に、アメリカは残念ながらロシアW杯でプレーするチャンスを逃してしまい、次の機会は2022年になります。この状況を楽観的に、オレンジ・カウンティのユース育成システムを開発する機会だと捉えています」と、今回の経営参画に至った理由を説明している。

 さらに「最初のステップとして達成したい2つのプロジェクトがあります」と明かし、「まず才能を見つけて伸ばすために、グレートパーク(オレンジ・カウンティSCの本拠地)で国際大会を開催したい。そして、オレンジ・カウンティで国際交流とインターンシップのプログラムを作りたいと考えています。僕たちはオレンジ・カウンティが青少年育成の国際的な拠点になることを楽しみにしています」と、今後の展望についても語っている。

 オレンジ・カウンティSCは2010年にロサンゼルス・ブルーズとして設立された。昨年、2018年からメジャーリーグ・サッカー(MLS)参戦が決まっているロサンゼルスFCと提携を結んだことで、現在の名称に変更してUSLで活動している。

 また、最近になってアカデミー部門の責任者として、ヨハン・クライフ監督時代のアヤックスやオランダ代表、バイエルン・ミュンヘン、マンチェスター・ユナイテッド、バルセロナ、ガラタサライなどで豊富なコーチ経験を持つフランス・フーク氏を迎えた。

 本田はパチューカ加入前の今年7月、コンディション調整のためにオレンジ・カウンティSCに練習参加した。明らかになっているクラブとの接点はこれが最初で、5ヶ月経って経営参画とパートナーシップの締結が発表された。毎年本田自身がオレンジ・カウンティでサッカースクールを行うという。

 なお、本田は現地時間21日にパチューカの選手としてコパMX(メキシコカップ)の決勝を戦い、29日にオレンジ・カウンティSCの本拠地グレートパークで今回のパートナーシップ締結について記者会見を行うことが発表されている。

【了】

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