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コラム 6か月前

「ダントツで上手い」伊東純也のクロスの秘密。ピッチに七色の虹をかける2種類のキックの「型」【動作分析コラム】

シリーズ:動作分析コラム text by 三浦哲哉 photo by Getty Images

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 伊東純也はなぜここまで得点関与が多いのか。サッカー日本代表ではこれまで62試合を戦い14得点24アシスト。2試合に1度は必ずゴールに絡んでいる。そんな伊東の特出すべきポイントは、キックの豊富さにあると専門家は言う。どんな体勢でも質の高いキックができるのは蹴り方をうまく変化させているからだ。(文:三浦哲哉)

プロフィール

三浦哲哉(みうら・てつや)
1980年4月25日生まれ、岩手県出身。理学療法士、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー。順天堂大学、専門学校社会医学技術学院卒。整形外科クリニックでの理学療法士業務と並行して、サッカーを中心にトレーナー活動を経験。タマリバクラブ(ラグビー、2005〜08年)、慶應義塾体育会ソッカー部(10〜20年)、全日本大学選抜(13〜15年)、ユニバーシアード男子日本代表(15年)でトレーナーを務め、その経験を活かして『サッカーフィジカルのプレーモデル』(2024年)を著した。

まさに「稲妻」。スプリント力に陰りが見えない伊東純也

伊東純也
【写真:Getty Images】

「イナズマ純也」。伊東純也のこの愛称は、名解説者である熱血漢・松木安太郎氏が名付け親だそうです。

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 ファンの間では、日本代表が誇る両翼として三笘薫とあわせて、「風神・雷神」とも称されているようです。薫風香る5月生まれの三笘が風神、イナズマ純也が雷神、ということなのでしょう。ストロングポイントである攻撃面での活躍はもちろん、ディフェンスでも守り神のごとく献身性にあふれたプレーをみせる両選手に、なんとも相応しいニックネームです。

 日本サッカー歴代最高クラスのアタッカーであり、サイドの門番でもある両雄。数多くのファンを魅了しているのは共通点ですが、そのプレースタイルが若干異なっているのは興味深いところです。

 雷鳴とどろく漆黒の闇を切り裂く「稲妻」さながらの高速スプリントと、嵐が去ったあとの澄み渡った空にかかる「虹」のような綺麗な放物線を描いたクロスボールで、伊東は数多くチャンスを創り出しています。

 2024年12月に、米メディア『The Athletic』が公表した、決定的なパスを示す「キーパス」のスタッツで、欧州5大リーグのトップとなったことは話題となりました。右利きで右サイドを主戦場とする伊東の生命線ともいえる、七色の高精度クロスについて紐解いていきます。

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