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後世に語り継がれるスーパーゴール

　6月4日は、サッカー日本代表が初めてFIFAワールドカップ（W杯）で勝ち点を獲得した日である。ちょうどその日から23年。歴史的な一戦での同点弾となったFW鈴木隆行が奪ったゴールをここで紹介する。日本中が熱狂したそのゴールは、魂で押し込んだスーパーゴールだった。

　日本と韓国で共同開催となった2002 FIFAワールドカップ。開幕戦で前回大会覇者のフランスがセネガルに敗れるという波乱の幕開けとなった大会で日本は初戦でベルギーと対戦した。フィリップ・トルシエ監督率いる日本は、57分にマルク・ヴィルモッツに先制点を奪われ、1点を追う展開に。それでも失点から僅か2分後、トルシエジャパンは同点に追いつく。

　小野伸二が自陣左サイドから相手DFラインの背後に柔らかいロングボールを送る。ボールの先には、相手DF2人が待ち構えており、ノーチャンスに思われたが、ベルギー代表DFらはイージーなボールで安心したのか、足を止める。そこにあきらめずに走りこんでいた鈴木は、前に出てきたGKよりも先に右足のつま先でボールを捉え、ゴールに流しこんだ。まさに魂のこもったスーパーゴールだった。

　このゴールで試合を振り出しに戻した日本は、68分に稲本潤一が見事な左足のシュートでネットを揺らし、逆転に成功する。しかし、75分にペーター・ファン・デル・ヘイデンに同点弾を浴び、2-2で試合は終了。勝ち切ることはできなかったものの、日本はW杯史上初の勝ち点を獲得した。