サッカー日本代表 最新ニュース
プロ1年目の昨季はリーグ戦で197分の出場に終わった熊坂光希が、今季はリカルド・ロドリゲス監督の下で大きく飛躍し、サッカー日本代表に選出された。決して順調ではなかった熊坂のキャリアは、諦めなかった熊坂の努力と些細な転機によって好転していく。(取材・文:藤井圭)
全国的に無名だった男が、わずか半年でサッカー日本代表へ

【写真:Getty Images】
ルーキーイヤーの昨季はケガの影響もあってJ1で10試合の出場にとどまった長身ボランチは、新たな監督のもとでレギュラー奪取に挑む。
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今季開幕前の熊坂光希に対する注目度は、せいぜいこの程度だったはずだ。もちろん大学時代に複数クラブが獲得に乗り出し、柏レイソル加入後もキャンプを経てすぐに昨年のちばぎんカップでスタメンに名を連ねるなど、柏サポーターからの期待値は当然ながら高かった。
ただ全国的には無名だった男が、今季わずか半年で日本中から注目される存在へと飛躍している。リカルド・ロドリゲス新監督のもとで開幕当初は持ち前の体の強さを活かして、ボールを刈り取る役目を遂行。そしてシーズンが経過していくとともに、ボール奪取だけでなく柏アカデミー仕込みの高い足元の技術を駆使して華麗に相手のプレスを回避し、前線とのリンクマンとして中枢を担う。いつしかアンカーとして欠かせない存在に成長し、森保一監督の目に留まる躍進を果たした。
この活躍を開幕前に誰が予想できただろうか。何よりも柏のアカデミーで試合に出られずに苦しい思いをしていた本人が予想できていなかったかもしれない。日立台で自身の名前が呼ばれるのを「幼い頃の自分だったら、考えられないようなこと」と振り返った熊坂はキャリアのなかで、さまざまな出会いを通じて自身の強みを磨いてきた。そのルーツを辿っていこう。