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【写真:Getty Images】
山下杏也加がスペイン戦で得た収穫と課題
なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は現地時間6月27日に国際親善試合でスペイン女子代表と対戦し、1-3で逆転負けを喫した。2023年のFIFA女子ワールドカップ(W杯)優勝国に実力の差を見せつけられる内容だった。29日、スペイン遠征から羽田空港に帰国した山下杏也加は取材に応じ、収穫と課題をそれぞれ口にした。
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日本は先制点こそ奪ったものの、立ち上がりからスペインにボールを支配される苦しい展開を強いられた。自陣でのミスから逆転ゴールを献上。終盤には左サイドを崩されて強烈なシュートを叩き込まれた。スペインのシュート数が20本に対し、日本のシュート数はたったの2本。完敗だった。
「できたことは練習で取り組んでた前からのプレッシャーをどうしていくか。スペースを与えずにどうプレッシャーをかけるか。それに関してはトライした方なのかな。プレッシャーのかけ方のルールというか、アイデアをこうしていこうっていうひとつのルールができたのは良かったのかなと思います」
山下がこの試合で収穫を得た一方で、課題も浮き彫りになった。
「この合宿では監督が(ボールを)繋ぐことをすごいおっしゃってた。そこをトライしていこうっていう中でミスが出て失点になってしまっただけって感じだが、ポジショニングに関してはもらい方とタイミングが自分の中ではうまく見つけられなかったかなと思います」
なでしこジャパンは今回の対戦で、パスを繋いで相手陣内に攻め込むサッカーを志向したが、同じくパスサッカーのスタイルをとるスペインを相手に終始ボールを支配された。山下はその差をどう感じたのか。
「質ですかね。ポゼッションの質は全然違いますし、後ろから見てても掴みづらい場所に居続けるので。少しの時間とスペースを与えてしまえばやられてしまうイメージ」
ニルス・ニールセン監督が就任してからおよそ半年。山下はここまでの活動を「徐々にメンバーが固定というか、最初の方はみんな手探りでやってた部分(があったの)と、監督もそうだと思う。固定して信頼を得ることが選手にとってたぶん大事だと思うので、こういう選手を望んでるんだなって、監督が望む選手像は見えたかなと思います」と振り返った。
ただ、今年2月に行われたシービリーブスカップでアメリカを破り優勝してから、直近の親善試合4戦でいずれも勝ちがない。合宿の最後には、佐々木則夫女子委員長から世界一へ向けて、デュエル(対人)率とボール保持率を上げる必要があるとの指摘を受けたという。
「佐々木さんがいつも合宿の後に最後コメントをするんですけど、そのコメントも結構、現実的な指摘だったのでそこはみんな真摯に受け止めて、次の招集や自チームでプレーすることを(やっていかないといけない)。強度を上げていかなきゃいけないのかなと思います」
(取材・文:編集部)
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