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【写真:Getty Images】
E-1選手権の価値はもはやない
現在開催されている東アジアE-1サッカー選手権2025決勝大会 韓国。サッカー日本代表は連勝を飾り、大会優勝に王手をかけたが、やはり注目度は低く、代表戦にもかかわらず、国内ではほとんど盛り上がっていない状況だ。改めて、E-1という大会の存在意義を考える必要があるだろう。
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ご存知の通り、E-1はインターナショナルマッチウィーク外での開催となるため、欧州でプレーする選手を呼ぶことができず、メンバー構成は国内組のみとなる。日本でいえば久保建英や三笘薫、韓国でいえばソン・フンミンやキム・ミンジェといったスター選手がいない。これだけで、注目度は普段の代表戦から半減する。
加えて、環境も悪い。酷暑の7月上旬、それも3試合あるうち、平日開催が2試合である。開催地は、アクセスが悪い龍仁ミルスタジアム。大会運営も、開催国も、はなから集客を諦めているとしか言えないような条件だ。
案の定、韓国対中国の開幕戦は観客数が4,426人という悲惨な数字。日本対ホンコン・チャイナにかんしては同1,000人未満と、国同士の戦いとは思えない、恥ずべき数になっている。優勝をかけた日韓戦はそれなりの集客が見込めるが、大会全体で見れば、興行として成り立っているとは、とても言えない。
さらに、競争力もない。前身のダイナスティカップ時代は、日本もまだまだ力がなく、ライバルたちと切磋琢磨し、お互いを高め合っていた。しかし、今や日本はアジアの中で突出した存在となった。韓国はそれなりに力があるが、中国は明らかに衰退し、北朝鮮は大会にすら出てこない。
予選から大会を戦うホンコン・チャイナやマカオ、グアムらは、言葉は悪いが相手にすらならない。韓国メディア『韓国アイドットコム』は「E-1選手権は日韓戦意外、意味がなくなっている」と伝えたが、オーバーな表現ではないだろう。今大会も、結局は日韓が優勝を争う結果となった。
注目度が低く、興行として成り立たず、競争力もない。果たして、日本代表がE-1選手権に参加するメリットはどこにあるのか。国内組にアピールの機会が与えられるのは良いことだが、ワールドカップ(W杯)のメンバー選考に強烈な影響を与えるかと言われれば、決してそうではない。Jリーグを中断してまで、やる意味があるのだろうか。
サッカー人気の低迷がささやかれる昨今だが、E-1はもはや、人気どうこうの問題ではなく、大会としての存在価値があまりにもないという状態にある。このまま続けても無駄ではないのか。開催がなくなっても、とくに困らないのは事実だ。
(文:編集部)
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