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グアルディオラはバイエルンをどう変えるのか? 3冠王者にもたらされたバルサイズム

今季よりバイエルン・ミュンヘンの指揮を執るグアルディオラ。昨季タイトルを総なめにし、隙のないドイツの巨人をペップはどう変えるのか? キャンプ取材を敢行したドイツ人記者が迫る。(翻訳:杉山孝)

text by マイク・ロスナー photo by Ryota Harada

【欧州サッカー批評8】掲載

苦労が見えたペップ哲学の浸透

 セリエBのブレッシャとの初の練習試合で、システムに関する議論はスタートした。バイエルンはトーマス・ミュラーとトニ・クロース、さらに交代出場した新戦力のヤン・キルヒホフのゴールで3-0と勝利した。

 だが結果以上に大きかったのは、チームは予想されたようにグアルディオラのアイディアの実践にまだ苦労しているのが分かったことだ。

 全体に大きなインパクトを残すためのディテールがまだ欠けており、キープレーヤーとなるマリオ・ゲッツェやバスティアン・シュバインシュタイガー、ハビ・マルティネス、ダンテといった選手も、リハビリや休暇のためにまだ合流していなかった。

 同時に、モザイクの敷石には新たなアレンジが加えられている。バイエルンのスター選手たちは、これまでと違う戦術と新たな攻守の戦略へと適応する必要がある。ピッチ上での見知らぬルートと、これまでと違う個々のタスクを取り入れることを求められているのだ。

 3冠王者は自分たちを一新しようとしている。だが、ザマーSDはそのような解釈を望まず、「もちろんディテールの変化は見て取れる。だが、それ以上のものではない」と語るだけ。

 その他のグアルディオラの手法には、「彼のアイデンティティであり、受け入れる必要があるものだ。オープンに受け入れるよ」と話すにとどまる。

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