昨季8位に終わった川崎フロンターレは、5シーズンぶりのリーグ制覇に向けて、沖縄県恩納村にキャンプを張る。今オフは大きく選手が入れ替わり、若手も多くチームに加わった。長谷部茂利監督の下で迎える2年目のシーズン開幕に向けて、中堅選手たちのチームへの想いに迫る。(取材・文:江藤高志)[1/2ページ]
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新加入選手の良さを引き出す「自分がやるべきところ」
積極的な補強と新卒選手の加入。そして期限付き移籍組の復帰により、2026年の川崎は35人態勢で臨むことに。来たるべき明治安田百年構想リーグを前に、沖縄県恩納村で事前合宿を始めた川崎の選手たちはどんな思いでシーズンを見据えているのか。
新加入選手の良さを引き出したいと話すのは山本悠樹だ。
「J1で主力でやってた選手がたくさん入ってきましたし、大学で力ある選手もいますし、そういう選手たちの良さを去年出ていた身としては、上手く引き出してあげれればいいかなと思います」
川崎加入3年目の山本はベテラン選手の引退や満了に伴う退団などもあり、年齢的にチームを引っ張る立場になってきたことを自覚している。
「年齢的に見ても上のところになったので。退団選手も多かったので。そういう意味で自分がやるべきところと、チームに対して働きかけるところは、よりやっていかないといけないかなっていう、自覚はありますね」
現時点でキャプテン、副キャプテンの発表はないのだが、とは言えチームの精神的支柱が脇坂泰斗であることに変わりはない。そんな脇坂の立ち位置を理解してか、山本は次のように述べている。
1年前とは「本当に雲泥の差かな」
「ヤスくん(脇坂泰斗)が基本中心だとは思いますが、ヤスくんをサポートするというか、本当に一緒に先導してやらないといけない立場だと思うんで。そういうところは影ながらやれればいいかなと思います」
その山本とピッチ内外でチームを引き締めたいと話す伊藤達哉は今季のチーム状態について「いい感じです」と口にして、昨季は手探りのシーズンインだったと振り返る。
「去年の今頃は本当にまだ手探りでやってましたし、チームとしても鬼木さんが(監督として)長かったところで監督が変わって、選手たちも手探りでやってたと思います。それこそ(長谷部茂利)監督も初めてのチーム、選手だったので。みんなやっぱそういう感じでやってたと思います」
だからこそ、積み重ねた時間に意味が出てくるのではないかとしている。
「1年間やって、自分たちのやり方とか選手たちの特徴とかもみんな、より多分、分かってる。去年の今頃と比べると、本当に雲泥の差かなとは思います」
そう話す伊藤は右サイドを主戦場にする紺野和也の加入により、左右どちらでも行ける準備を整えているのだと話す。
「今季はカズヤ(紺野和也)も入ってきたし、(左右)どっちもやれる態勢で行こうと思ってますけど。楽しみだなとは思います」
「数年前に比べたら…」チームを引っ張る立場の中堅選手
昨季の伊藤はシーズン終盤に得点力が開花。圧倒的な決定力を発揮して川崎に勝ち点をもたらした。その伊藤ですらポジションは確約されておらず、そういう意味で競争の日々が続いていると話す。
「俺も別に自分の立場が確約されてるわけでもない。この時期なんで特に全員がまずは自分のことに集中するべきだと思います」
そう話した伊藤は「それはもちろんそうなんですけど」と口にして、とは言え、年齢や結果を残した選手としての立場があると口にした。
「ただその中でもやっぱり僕とか去年結果出して、ある程度、年齢も若手ではない選手たちが、自分のことに最大限集中した上で、その一個先でチームのこととか、若手の選手とか、新しく入ってきた選手のことを考えるのは、余裕がある選手はやったらいいと思ってるので」
そして「そういう選手は何人かいると思いますし、そういう選手がいるのはいいことだと思います」と述べている。
チームを引っ張る立場の「そういう選手」の一人になってきた佐々木旭は「数年前に比べたら若い選手もたくさん入ってきたんで。自分たちもチームを引っ張るとか、チームを勝たせたいっていう思いは、多分より強くなってきてると思う」と口にして「それもいい、チームの状態に繋がってると思います」と指摘している。
彼ら中堅選手とともにタイトル獲得に邁進しようとしているのが脇坂泰斗だ。



