
浦和レッズでプレーする宮本優太【写真:Getty Images】
浦和レッズが勝てない。宿敵・鹿島アントラーズに敗れ、PK負けを含めるとリーグ戦6連敗中だ。もがき苦しむチームに足りないのは、一体何か。昨年はレンタル移籍で京都サンガF.C.に所属していた宮本優太が、前所属と比較しながら問題点を語る。(取材・文:石田達也)[1/2ページ]
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明治安田J1百年構想リーグ第11節
鹿島アントラーズ 1-0 浦和レッズ
メルカリスタジアム
首位との差について、スコルジャ監督は「自信だと思います」

浦和レッズを率いるマチェイ・スコルジャ監督【写真:Getty Images】
スコアは1点差だが、チームの完成度は浦和レッズよりも鹿島アントラーズの方が上だった。
「選手たちは本日、大きなハードワークをして、細かいディテールのところで失点をして敗戦になりましたので、試合後のロッカールームの雰囲気は静かで重いものとなってしまいました」
マチェイ・スコルジャ監督は試合後の会見でそう振り返った。
リーグ暫定6位の浦和にとってはPK戦を含む6連敗。一方、首位を走る鹿島は9勝目を挙げた。
この試合による差については「自信だと思います」と指揮官は答えた。
今シーズンの浦和は75分以降の失点が「6」を数える。試合終盤で同点に追いつかれる、逆転されるなど、思ったように勝ち点を得られない戦いが続いてきたが、この試合も例にもれず同じような足跡を辿る形となった。
言うなれば、試合終盤での失点癖が顕在化した。
試合の序盤は浦和が主導権を握る。1分、MF柴崎岳からボールを奪ったFWオナイウ阿道が、そのままドリブルで運び強烈なミドルシュートを放った。
しかし、これは惜しくも枠を捉えきれず。6分にも左サイドのクロスからMF渡邊凌磨が頭で合わせるも、決定機には至らない。
押し込む浦和が長いボールを多用し、圧力をかけながら中盤でボールを動かし鹿島の守備ブロックに入り込む。
好守に効いていた宮本優太

チャンスを作った浦和レッズの金子拓郎【写真:Getty Images】
そのなか、第8節・川崎フロンターレ戦でウォーミングアップ中に負傷したDF宮本優太が3試合ぶりに先発メンバー入り。センターバックの位置でプレーすると、鹿島の2トップに体を当て強度の高いディフェンスで前を向かせず攻撃の芽を摘む。
攻撃時にはボールを縦に入れ、チームを前進させていった。
33分にはショートカウンターからMF金子拓郎が左足を強振するが、これはGK早川友基のスーパーセーブに阻まれる。42分には金子のクロスをオナイウが頭で合わせるも、枠を捉えきれない。
スコアレスで迎えた後半、前後に揺さぶりながらボールを動かす鹿島に押し込まれる展開が続く。ここで浦和が少しでもボールキープができればよかったのだが、前に出ていくパワーもスピードもなかった。
81分、浦和のディフェンスは一撃で地獄に突き落とされた。
右コーナーキックの流れから渡邊がクリアしMFマテウス・サヴィオがカウンターのスイッチを入れる手前で、DF濃野公人がボールを奪うと右足を一閃。シュートはDF石原広教の体にリフレクトしてゴール左隅に吸い込まれた。
宮本は失点シーンについて、一瞬の隙を悔やみながら次のように振り返る。
「負ける試合だったかと言われると…」

ゴールを決めた濃野公人と喜ぶ鹿島アントラーズのチームメイト【写真:Getty Images】
「川崎戦でも今回も(相手に)流れていって決まってしまうのは、チームとして練習からやるしかないと思う。試合だけでやろうとしてもこうなってしまうのが現実だと思います、練習から。小さいことですが細かなところを詰めていかないと、これが現実だと思っています」
その後も戦況は好転せず、前半のシュート数8本に対し、後半のシュート数は僅か1本に留まり、0-1で鹿島に軍配が上がった。
試合後のミックスゾーンの通路には、穏やかな空気は微塵も感じない。
「悔しい」という感情だけが充満していた。
宮本は次のように胸の内を吐露する。
「負ける試合だったかと言われるとそうではないと僕は思っているので。だけど、そういう試合が続いて、この順位にいると思っています。
勝てそうな試合をどうにかものにしないといけないというのは僕らとしても思っています。それをどう改善するか。今は具体的なものがはっきりしてない分、この順位にいると思うので、次の試合までに選手、監督やコーチを含めて改善しなければいけないと思っています」
当然、前半のようなハイプレスを90分間、かけつづけることは不可能だからこそ、後半はミドルブロックへと切り替えたが、逆に攻め手を失っていた。