
チェコ代表のミロスラフ・コウベク監督【写真:Getty Images】
アメリカ、カナダ、メキシコの共催で行われるFIFAワールドカップ2026(北中米W杯)が日本時間6月12日に開幕した。チェコ代表は12日、韓国代表と初戦を戦う。チェコスロバキア時代を含めて5大会ぶり10回目の出場となるチェコ代表の指揮官を紹介する。
40年以上の経験を誇る74歳の老将
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チェコ代表を率いるのはチェコ・プラハ出身のミロスラフ・コウベク監督だ。
1951年生まれの現在74歳。現役時代はゴールキーパーとしてプレーしたが、選手として大きな成功を収めたわけではなかった。
しかし、引退後は指導者の道へ進み、1980年代から監督としてのキャリアをスタート。下部リーグや中堅クラブを渡り歩きながら経験を積み重ね、40年以上にわたって第一線で指揮を執ってきた。
若くしてビッグクラブを率いたエリート指導者ではない。小規模クラブの昇格や再建を成功へ導きながら、評価を高めた苦労人であり、「限られた戦力で最大限の成果を引き出す監督」として知られている。
その手腕が高く評価されたのが、2014-15シーズンのヴィクトリア・プルゼニ時代だ。同クラブをチェコ1部リーグ優勝へ導き、国内屈指の指揮官としての地位を確立した。
2025年10月、チェコ代表はワールドカップ欧州予選でフェロー諸島にまさかの敗戦を喫し、イワン・ハシェック前監督が退任。後任探しが進められる中、同年12月に白羽の矢が立ったのがコウベク監督だった。
74歳にして初めてA代表監督へ就任した老将は、着任後すぐにチームの立て直しに着手した。
FIFA公式サイトによると、コウベク監督は就任後、「意識の持ち方に改善の余地があった」と語り、組織構築とメンタル面の改善を重視。選手たちの潜在能力を引き出しながらチームをまとめ上げていった。
その成果はすぐに表れる。欧州予選プレーオフではアイルランド代表、デンマーク代表を撃破。チェコを2006年ドイツW杯以来、20年ぶりとなる本大会出場へ導いた。
コウベク監督のサッカーは実に現実的だ。「ティキ・タカのようなサッカーはできない」と語るように、華麗なパスワークよりも結果を重視する。
守備時は5バックで中央を締め、ボールを奪えば素早く縦へ運ぶ堅実なスタイルを採用。高さを活かしたセットプレーは最大の武器であり、欧州予選プレーオフで奪った4得点のうち3得点がコーナーキックから生まれた。
また、徹底した分析と準備にも定評があり、感情を表に出しすぎない冷静なマネジメントで選手たちからの信頼も厚い。
74歳となった今もサッカーへの情熱は衰えず、第一線で戦い続けるコウベク監督。本大会でベンチに立てば、W杯史上最高齢監督となる見込みだ。
長年にわたってチェコサッカーを見続けてきた老将は、母国を独立後初のW杯決勝トーナメント進出へ導くことができるだろうか。
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