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スイス代表監督はいったい何者?母国を率いる戦術家。史上初のベスト4へ挑む元代表DF【北中米W杯】

text by 編集部 photo by Getty Images

スイス代表のムラト・ヤキン監督【写真:Getty Images】



 アメリカ、カナダ、メキシコの共催で行われるFIFAワールドカップ2026(北中米W杯)が日本時間6月12日に開幕した。スイス代表は14日、カタール代表と初戦を戦う。6大会連続13回目の出場となるスイス代表の指揮官を紹介する。

母国を躍進へ導く元スイス代表DF


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 スイス代表を率いるのは、同国出身のムラト・ヤキン監督だ。

 1974年生まれの現在51歳。現役時代はディフェンダーとして活躍し、スイス代表では1994年から2004年までの10年間で49試合に出場した。

 現役引退後の2006年に指導者としてのキャリアをスタートさせ、母国スイスの複数クラブを率いた。FCトゥーンをスイス1部昇格へ導くと、FCバーゼルではリーグ2連覇を達成し、国内屈指の指揮官として評価を高めていった。

 2021年8月、ヴラディミル・ペトコヴィッチ前監督の後任としてスイス代表監督に就任。最初の大仕事となったカタールW杯欧州予選では、強豪・イタリア代表を抑えてグループ首位に立ち、本大会出場へ導いた。

 迎えた2022年カタールW杯では、ブラジル代表、セルビア代表、カメルーン代表と同組となりながら決勝トーナメント進出を達成。しかし、ラウンド16ではポルトガル代表に1-6で大敗を喫した。主力選手の体調不良も重なり、悔しさの残る大会となった。



 それでも、この敗戦はチームを見直す契機となった。ヤキン監督は医療面や栄養面を含めたサポート体制の強化に着手。短期決戦を見据えた環境整備を進めながら、より安定して力を発揮できるチーム作りを進めていった。

 ヤキン監督の最大の特徴は、その柔軟な戦術運用にある。かつては3バックを主軸としていたが、近年は4バックをベースに据えながら相手や状況に応じてシステムを変更。試合中にも立ち位置や役割を変化させることで、相手の狙いを巧みに外していく。

 ビルドアップでは選手の流動的なポジショニングを重視し、相手のプレスを無力化することを得意とする。各選手が所属クラブで発揮している特長を代表チームにも落とし込み、組織全体の機能性を高める手腕は高く評価されている。

 スイスは世界的スターを数多く抱えるチームではない。しかし、欧州5大リーグで経験を積んだ実力者が各ポジションに揃い、組織力や安定感では欧州有数の水準を誇る。W杯では3大会連続でベスト16入りを果たしており、今大会もグループリーグ突破は大きな目標の一つとなる。

 母国代表を率いて2度目のW杯に挑むヤキン監督。安定して結果を残してきたスイスを、史上初のベスト4へ押し上げることができるか。その手腕に注目が集まる。

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