
アメリカ代表のウェストン・マッケニー【写真:Getty Images】
現地時間11日にFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会が開幕し、同時間12日に開催国のアメリカ合衆国代表対パラグアイ代表の一戦が行われた。試合は、前半終了時点でアメリカが3点のリード。最終的には4-1と失点してしまったものの、同国にとってこれ以上ない開幕戦となった。では、なぜここまでパラグアイ相手に圧倒できたのか。
パラグアイ代表を崩壊させた“もの”とは?
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開催国のアメリカ合衆国代表と4大会ぶりの出場となったパラグアイ代表の試合は、立ち上がりから前者が攻め続けるゲーム展開となった。
明らかにプレス強度や闘争心、ボール保持時のクオリティ全てにおいて上回ったアメリカだったが、1番パラグアイが手を焼いたのは、ウェストン・マッケニー(アメリカ)のポジショニングではないだろうか。
アメリカは[3-4-2-1]のシステムを採用し、マッケニーはダブルボランチの位置でプレー。“フリーマン”のように自由に動き回り、縦横無尽に立ち位置を変えて積極的に攻撃参加していた。
例を挙げてみると、右WBのセルジーニョ・デストとポジショニングを入れ替え、右サイドのタッチライン際に移動してボールを引き出していた。
また、3列目から前線に飛び出し、深い位置でボールを受けるシーンなどが多く見られた。データサイト『SofaScore』のマッチヒートマップによると、いわゆる“ポケット”と呼ばれるエリアでのボールタッチが多かったことがわかっている。
ただ、これらのポジショニングによって、パラグアイの守備が崩壊したのかと言われればそうではない。
では、マッケニーの「何」がパラグアイを困らせたのだろうか。
結論として、マッケニーの「相手サイドハーフ(SH)を困らせるポジショニング」が、パラグアイのブロックを翻弄したと考える。
パラグアイは[4-4-2]のシステムで、中央を固めながらブロックを敷いていた。前線からプレスをかける際には、CFがアメリカの3CBに対して牽制。それに連動してパラグアイのSHが相手のWBを対応する狙いを持っていた。
しかし、マッケニーが相手SHの背後のポジションを取ることによって、混乱を招き、WBへのパスコースを作り出していた。
実際、パラグアイの左SHを務めたミゲル・アルミロンは、アメリカの背番号8を警戒し、中央へのパスコースを消さざるを得ない状況に立たされていた。
その結果、CBからデストへのパスコース生まれ、右サイドの攻撃を活性化させていた。
前線からプレスをかけてボールを奪いたいパラグアイだったが、守備陣形が中途半端になってしまい、縦パスや背後へのロングパスなど、守備で走らされる時間が多くなってしまった。
そのため、前半の終了間際の時点でほとんどの選手が足を止めてしまい、ディフェンスが崩壊。それに伴って、攻撃に転じることもできず、このような試合結果になったのだろう。
北中米W杯南米予選をわずか10失点と同予選で2番目の少なさで勝ち上がってきたパラグアイを粉砕したマッケニー。今後の試合でも彼のポジショニングには目が離せなくなりそうだ。
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