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首都の90%をギャングが支配…“危険度レベル4”のハイチがW杯で見せた“奇跡”【北中米W杯】

text by 編集部 photo by Getty Images

ハイチ代表
スコットランド代表相手に奮闘したハイチ代表【写真:Getty Images】



 FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)グループリーグC第1節でスコットランド代表と対戦したハイチ代表は0-1で敗れたが、観る者の予想を上回るほどに健闘していた。そんな彼らは、異質なW杯出場国と言える。

ハイチ代表が異質な理由


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 ハイチに絶対的なスター選手はいない。下馬評も低い。だからこそ失うものがなく、果敢にスコットランドへ挑んだ。最終的に敗れはしたものの、シュート数や支配率で上回るなど、勝ち点を奪う可能性は決して小さくなかった。

 彼らがW杯の舞台に立てているのは、まさに奇跡と言っていい。いま、ハイチは国内情勢がかなり不安定なのだ。2021年の大統領暗殺以降、危機的状況にあり、首都ポルトープランスの約90%をギャングが支配していると言われている。

 日本の外務省ホームページでは、ハイチについて「危険度レベル」は全土で「4」とされており、「退避してください。渡航は止めてください」と書かれている。

 さらにポイントにはこう記されている。



「2021年7月の大統領暗殺事件以降、政治の不安定化及び治安の悪化により、政府は暫定大統領評議会を設立した上で運営されているほか、ハイチ国民議会は上院下院ともに解散したまま機能していない状況です」

「主に首都圏において武装集団(ギャング)による殺人、暴力、誘拐、政府機関等公共施設に対する破壊行為が頻発する等、治安が著しく悪い状況です」

 こうした背景もあり、彼らはW杯予選を一度もホームで開催できず、キュラソーなどの隣国で開催していた。また、セバスティアン・ミニェ監督は一度もハイチ国内に足を踏み入れたことがない。

 また、W杯メンバーのほとんどが欧州(主にフランス)や北米で育ったディアスポラ(移民)で、ヴァイオレット所属のピエール・ウッデンスキーを除く25名が国外クラブでプレーしている。それゆえ、連係面などは他国よりも深めることが難しい。

 そうした背景がありながら、W杯出場を掴み、スコットランドに堂々たる戦いぶりを示したのである。ハイチはまさに異質なW杯出場国なのだ。

 残り2試合の相手はモロッコ代表とブラジル代表。厳しい戦いになることは間違いないが、世界を驚かせることができるのか。

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