チュニジア戦に向けてトレーニングに臨むサッカー日本代表【写真:元川悦子】
現地時間6月14日、FIFAワールドカップ2026(北中米W杯) 初戦のオランダ代表戦を2-2で引き分けた後、15日のクールダウン、16日の完全オフと回復に努めた日本代表。17日から活動を再開し、同日は11時過ぎからアメリカのナッシュビルSCトレーニングセンターで非公開練習を行った。
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堂安律「人がいないというネガティブさは全くない」
この日はイーストテネシー日本語補習授業校・メンフィス日本語補習校の子供たち合計146人との交流があり、キャプテン・板倉滉が嬉しそうに寄せ書きを受け取った。
長友佑都も「ブラボー」と声をかけられ、人懐こい笑顔を見せており、明るく雰囲気を盛り上げていた。
この中に久保建英の姿はなく、メディアオフィサーから以下のような説明があった。
「久保についてはMRI検査を行い、チームドクターもチェックし、オランダ戦で左膝負傷が認められました。今日はここには来ていません。今はトレーナーとホテルで早期復帰に向けて治療とリハビリを行っていますが、全治は非公表となります。チュニジア戦の帯同はまだ決まっていませんが、自力歩行をしていて、生活面に支障はありません」
次戦の出場は絶望的となったが、可能な限り早い復帰に全力を注いでいく格好だ。
トレーニングがスタートすると、今度は上田綺世が全体練習に加わらず、トレーナーと2人でランニングを消化した。
「上田は疲労を考慮して別メニューになりました」とメディアオフィサーは説明。本人は練習後「大丈夫です」を繰り返しており、次戦出場は可能と見られるが、6月18日の練習後、再びモンテレイへの移動を強いられること、午後10時キックオフというイレギュラーな環境面などを踏まえると、負担をかけずに先発から外れることもあり得そうだ。
常にハイテンションで挑まなければならないW杯では、必ずと言っていいほど大会中に誰かが別調整を強いられる。そういう中で勝ち切るためには、やはり分厚い選手層が必要不可欠だろう。
メディアに公開された冒頭15分間のアップやサーキットトレーニング、ボール回し(鳥かご)を見る限りだと、オランダ戦で出場時間が限定的だった菅原由勢や小川航基、塩貝健人らは体が切れていて、コンディションが良さそうだった。
右鎖骨骨折から完全復帰した鈴木唯人もすっかり通常どおりの状態に戻っている様子で、次戦は久保不在のシャドーに頭から入ることも考えられるのではないか。
こうしたバックアップメンバーの底上げがなければ、チュニジア戦は難しくなる。それは前日16日に28回目の誕生日を迎えた堂安律も「いろんな選手がシャドーでプレーできるので」と多彩なオプションがあることを前向きに捉えていた。
「(中村)敬斗も僕も、(伊東)純也君も(鎌田)大地君も(塩貝)健人もシャドーができるし、2トップで(小川)航基がいたりとか、いろいろなオプションがあるので、人がいないというネガティブさは全くない。
タケ(久保建英)のアイデアみたいなところが1つ欠けると言うのは痛さを感じますけど、他の選手にはタケにはないスピードであったりを考えると、そこは補えると思うので。あまりネガティブに考えすぎず、試合に臨みたいと思います」
エースナンバー「10」は強気の姿勢を貫く構えだ。
チュニジアはローブロックを敷いてくることが確実視されるため、日本としてはいかに堅守をこじ開けるかが最大のポイントになる。
堂安が言うように、アタッカー陣がそれぞれのストロングを出して、良い相乗効果を生み出していくことが肝要だ。リスタートを研ぎ澄ませていくことも含め、さまざまなアイデアと工夫を凝らしていくしかないだろう。
日本はあす18日午前にナッシュビルで調整し、そのままモンテレイへ移動する。そこに久保が行くかどうかは分からないが、いずれにしても現有戦力で乗り切らなければいけないのは確か。今こそチームの底力が問われる。
(取材・文:元川悦子)