ジャンニ・インファンティーノ会長【写真:Getty Images】
ワールドカップ(W杯)関連事業への民間資本導入案を撤回した国際サッカー連盟(FIFA)に対し、各国協会から責任追及を求める声が相次いでいる。計画を阻止する段階から、ジャンニ・インファンティーノ会長を含むFIFA指導体制の是非を問う局面へ移った。
各国協会から不信任拡大
欧州サッカー連盟(UEFA)は計画撤回を歓迎する一方、秘密裏に短期間で進められた構想について、責任者を特定して説明責任を負わせる必要があると表明。「あらゆる選択肢を排除すべきではない」としたうえで、「現在のFIFA指導部はUEFAだけでなく、サッカーファミリーの多くから信頼を失った」と断じた。正式な不信任投票ではないものの、政治的には現体制への事実上の不信任表明に近い。
これに呼応し、オランダサッカー協会(KNVB)はさらに踏み込んだ。計画の内容と策定過程を「受け入れられない」としたうえで、「インファンティーノ会長の指導力に対する根本的な信頼の断絶が生じた」と指摘。「我々はもはや会長の指導力を信頼できない」と会長個人への不信任を明言し、FIFAの将来の統治と指導体制について真剣な協議が必要だと訴えた。
ドイツサッカー連盟(DFB)のベルント・ノイエンドルフ会長も、計画撤回は「避けられない決断だった」と強調。民間投資家にFIFA大会を開放する試みは「大失敗に終わった」とし、インファンティーノ氏が独断的、不透明かつサッカーに対して無責任に行動したと痛烈に批判した。計画策定の経緯を完全に解明するとともに、重要な決定が加盟協会によって正式な機関で議論される「根本的に異なる組織文化」をFIFAに導入するよう求めている。
イングランドサッカー協会(FA)もUEFAの立場を全面的に支持。「FIFAの指導体制と統治について、完全かつ厳格な検証を行う時だ」と声明を発表した。世界のサッカーが透明性をもって運営され、211加盟協会すべての利益と競技の長期的な発展を優先する体制を確立するよう要求した。
欧州以外からも統治改革を求める声が上がった。オーストラリアサッカー連盟は、世界的に重要な提案は、加盟協会との十分な協議や適切な統治手続きを経て策定されるべきだったと指摘。「誠実性、独立性、良好な統治、透明性、意味のある協議、適正手続き」は進歩を妨げるものではなく、持続的な発展を可能にする原則だと強調した。
同連盟は、計画への賛否を考える前に、そもそも何の問題を解決する構想なのか、国際サッカー界が定めた意思決定手続きが守られたのかを確認する必要があったと説明。今後は協議の拡充や透明性の強化を進め、世界的な提案が信頼を得られる過程を整えるべきだとしている。
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