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「練習をしていた形」小泉佳穂が磨き続けた新たな武器。柏レイソルの“頭脳”が開幕戦で示したシュートへの意識「こだわりは例年より強い」【コラム】

シリーズ:コラム text by 石田達也 フリーライター photo by Getty Images
柏レイソル 小泉佳穂

柏レイソルの小泉佳穂【写真:Getty Images】



 「勝つこと」の重要性を、誰よりも理解している。柏レイソルの小泉佳穂は、攻撃の中心としてチームを動かしながら、自らも決定的な仕事をやってのけた。百年構想リーグで味わった課題を糧に、今季こそタイトルへ――。勝利だけに満足せず、さらなる成長を見据える背番号「8」の言葉から、柏が目指す姿が浮かび上がった。(取材・文:石田達也)[1/2ページ] 

【2026/27明治安田J1リーグ第1節】
2026年8月8日 柏レイソル 2-1 水戸ホーリーホック(三協フロンテア柏スタジアム)

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「とにかく勝ちという結果で…」

柏レイソル 垣田裕暉

開始早々に先制点を挙げた柏レイソルの垣田裕暉【写真:Getty Images】


 シーズン移行となった明治安田J1リーグの第1節で柏レイソルは、水戸ホーリーホックとのホームゲームを2-1で勝利した。その中心にいたのがシャドーの一角でプレーした小泉佳穂だった。

「今日の勝ちは本当に大きいと思います。開幕に勝つかどうかで雰囲気は変わってくるので、そうですね、良い点も課題もたくさん出た試合でしたけど、とにかく勝ちという結果で終われたことに意味がある試合だったと思います」と、90分を振り返る。

 水戸は柏に合わせるように[3-4-2-1]の布陣を採用。俗に言うミラーゲームの形で試合はスタートした。

 柏が背後を取るアクションを続けるなか、開始5分に試合は動く。

 原田亘からボールを受け取った久保藤次郎が小泉とのワンツーでウイングバックの背中を取り、ドリブルでエリア内に突き進み中央へ折り返すと、垣田裕暉が右足で合わせゴールネットを揺らした。

 ゴールをもぎ取った一連のプレーはイメージの共有と、相手が食いついてきたところをうまく利用した小泉のアイデアでもあった。

 小泉は、次のように振り返る。

「そこで勝負ありだったと…」

柏レイソル 小泉佳穂

柏レイソルの小泉佳穂【写真:Getty Images】


「相手が5バックで、人にタイトで来るチームだったので、その分、裏が空くというのはチームとして共通認識をもっていましたが、(久保)藤次郎が本当に良い形で食いつかせて相手を置いていったので、そこで勝負ありだったと思います」

 小泉は9分にもペナルティーエリア(PA)内の久保につなげる。走ってスペースを作り、同時にパスコースも作り出して味方の選択肢を増やし、柏のリズムを生み出していたが、36分に背番号「8」が大仕事をやってのけた。

 センターサークルでボールをもらい、味方と敵の位置を把握しながらスルスルとゴール前に近づいた次の瞬間、シュートフェイントを入れると左足を振り抜いた。

「少し相手を動かし、相手の組織を乱していた状態で、僕は(ボールを)受けられた。正面のコースを味方が空けてくれて、そこに運び込めました。それがポイントだったと思います。シュート自体は最近、得意としている距離、パターンだったので入って良かったと思います」と話す。さらに「10本打って10本入るシュートではないので、その1本目が開幕戦で出たことは幸運でした」と笑顔で語った。

 相手が“食いついてきたら裏にパス”を出す、“食いついてこなければシュート”の選択から後者を選んだ。相手GKもノーチャンスの1本。天晴れと言っていいほどの見事なミドルシュートでもあった。

「ここ2年ぐらい練習をしていた形」

柏レイソル 小泉佳穂

柏レイソルの小泉佳穂【写真:Getty Images】


「シャドーが点を取れるかどうか、自分のゴール数がチームの勝利に直結してくるポジション、そして役割なので、その意味でシュートへのこだわりは例年より強いと思います」

 明治安田J1百年構想リーグでは、ボールを保持しながらも得点を決め切れないシーンも散見されたが、他チームに“小泉のミドル砲がある”と知らしめた恰好となった。

「ここ2年ぐらい練習をしていた形です。ミドルシュートの質は練習していましたし、試合でうまいこと出てくれたと思っています」と話す。

 さらに足を振る意識については「相手を押し込んでボール保持する時間が長くなっていたので、ミドルシュートを打って相手を引き出さないといけない。また『点を取り切らなければいけない』というのは監督にも強く言われているところがあるので、こういう形でミドルの怖さを見せつけられたことは、今後の対戦相手もやりづらくなる。見せつけることのできた大きい一発だったと思います」と続けた。

 柏がリードを2点に広げると、後半の立ち上がりもチャンスを迎える。左サイドから対角のボールを久保が受け、PA前のスペースに走り込んだ小泉にボールを刺す。

 相手ディフェンダー3人に囲まれ、止めてシュートするまでの時間と空間はなかった。それでも枠内へシュートを放ったが、「トラップはうまくいったんですけど、自分の認知が追いついてなかったので技術的なミスだったと思います」と振り返るように西川幸之介にセーブされた。

 その後も柏は小泉を中心にワンタッチ、ツータッチで変幻自在のローテンションでボールを動かすことで厚みのある攻撃を繰り出すが、60分過ぎに垣田が足を攣るアクシデントが発生。水戸に押し込まれ続けると、真瀬拓海のシュートが杉岡大暉の手に当たり、PKを与えると内野航太郎に決められ1点差に詰め寄られる。

小泉は後半途中での反省点を次のように挙げた。

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