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サンフレッチェ広島が開幕2連勝、川辺駿「自分たちはそれだけじゃない」。強さを支える攻撃の連続性

text by 竹中愛美 photo by Getty Images
サンフレッチェ広島 川辺駿

サンフレッチェ広島の川辺駿【写真:Getty Images】



 サンフレッチェ広島は8月15日、2026/27明治安田J1リーグ第2節で浦和レッズに1-4で勝利した。開幕2連勝を飾った試合後、MF川辺駿は先制点をアシストした自身のプレーを振り返り、浦和の強度の高い戦い方にも言及。「自分たちも強度で戦わなきゃいけない」と話す一方で、「自分たちはそれだけじゃない」と、広島が持つ戦い方について語った。

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「2次攻撃、3次攻撃」へ。川辺駿が語るサンフレッチェ広島の攻撃の生命線

 サンフレッチェ広島に先制点が生まれたのは16分。最終ラインからパスをつなぎ、新加入のセバスティアン・アレーが右サイドへ展開すると、中野就斗が前方のスペースへスルーパス。抜け出した川辺駿がゴール前へクロスを送り、走り込んだ鈴木章斗が左足のボレーでネットを揺らした。

 一連の流れでは、川辺のクロスを含め、ダイレクトプレーを織り交ぜたテンポの良いパスワークで浦和レッズの守備を攻略。川辺はこのゴールについて、チームとしてクロスの質にこだわっていたことを明かした。

「チームとしてもクロスの質にはこだわっていましたし、練習でもああいう形は練習してたので。いろんな選手の質があのゴールにつながったかなと思います」

 もっとも、川辺が評価したのは先制点だけではない。浦和は前線から強度の高いプレスを仕掛け、ロングボールも多用してきた。それに対し、広島も局面で強度を発揮しながら、試合の流れに応じて戦い方を変えていった。

「浦和が、開幕戦を見てもガンガン来るというか、そういう前に前に来るスタイルだって感じてましたし、自分たちもそれに合わせるというか、強度を出してくるんだったら、自分たちも強度で戦わなきゃいけない部分も多かった」

 一方で、川辺は「それを90分やるのはなかなかきつい」と続ける。広島には強度を前面に出すだけではない戦い方があり、浦和が前へ出ることで生まれた背後のスペースや、奪ったボール、セカンドボールを活かして攻撃を続けた。

「自分たちは特に、それだけじゃないっていうスタイルもあるので、試合の時間が経つにつれて、その強度をやっぱりコントロールすることが重要だったと思います」

 実際、広島は浦和のプレスをかわしながら前進すると、川辺自身も3列目から前線へ飛び出して先制点をアシスト。さらに塩谷司も後方からゴール前へ走り込み、勝ち越しゴールを決めた。

 川辺は、こうした後方からの飛び出しを「個人的な良さ」であると同時に「チームとしての良さ」だと説明する。

「その質とタイミングと、うまく使い分けられたなと思いますし、浦和の選手は戻るのが早かった。そういった引かれた中でも、2次攻撃、3次攻撃につなげられたのは浦和にとってもきつかったと思います」

 さらに、その攻撃を可能にしているのが、ボールを失った直後の動きだ。

前へ出るだけではない。川辺駿が追求する「その先での質」

サンフレッチェ広島 イレブンショット

開幕2連勝スタートを切ったサンフレッチェ広島【写真:Getty Images】


「自分たちにとってはそれが今、特に生命線というか、攻め続けて押し込んで、奪われてまたすぐ取り返して、その繰り返しかなと思います」

 浦和が前へ出てくる時間帯を耐えるだけではなく、ボールを奪えば再び攻撃へ転じ、相手を押し込む。そうした循環を90分間の中で作り続けたことで、広島は最終的に4ゴールを奪った。

 川辺自身も、この日の内容について「試合全体を通してみれば、ほぼほぼ負けることはないかなという試合内容だった」と振り返る。

 背番号6は前線へ飛び出すだけではなく、後方からボールを動かしながら相手の嫌がる場所へボールを散らすなど、攻守両面で存在感を発揮した。

「前に出ていく選手はこのリーグの中でも多々いると思いますけど、その中でその先での質は自分にとっての良さだと思う。きょうみたいなアシストを増やさなきゃいけないと思いますし、目に見える数字もやっぱり重要だと思う」

 一方で、自らが前へ出ることだけがチームへの貢献ではないとも語る。川辺やともにボランチを組んだ中島洋太朗が適切なポジションを取ることで、前線にスペースを作ることもできる。そうした判断を含め、広島は自分たちのスタイルを大きく変えずに戦い続けることを目指している。

「どこが相手であっても、鹿島(アントラーズ)とか、(ヴィッセル)神戸のように、強い相手であってもやり続けることも重要だし、自分たちは変えすぎないというのもすごく重要かなと思います」

 開幕2試合で7得点を挙げた広島。その攻撃力の背景には、単純に強度を上げ続けるのではなく、相手や試合展開を見ながら強度そのものをコントロールし、異なる方法でゴールへ迫る力がある。川辺の言葉からは、開幕連勝を支えるチームの成熟度がうかがえた。

(取材・文:竹中愛美)

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