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なでしこリーグ今季第1号ゴールの阪口夢穂。得点よりも大きな収穫とは?

text by 青木務 photo by Asuka Kudo / Football Channel

開幕戦に出場したのは移籍後初めての坂口夢穂

 この日の先制点にして今シーズンのリーグ戦ファーストゴールを決めたのは、なでしこジャパン不動のボランチである阪口夢穂。中盤の底でパスを散らしながらゲームをコントロールしていたが、この場面ではゴール前まで上がってネットを揺らした。

 2012年にベレーザに加入した阪口だが、開幕戦に出場したのは移籍後初めて。過去2シーズンは怪我の影響でベンチにすら入っていなかった。きっと、さぞ悔しかったはずだ。そして今回フル出場できたことは嬉しかったはず。彼女の思いを聞こうと質問してみると、返ってきた言葉は意外なものだった。

「そうや! 今言われて初めて気づいた。そう思うとめっちゃ嬉しいです! 今日はそれが一番の収穫かもしれないです(笑)」

 そしてこの話題で囲み取材が終わると、「いい終わり方でしたね、ありがとうございました~」と笑いながらスタジアムを後にした。

 4年ぶりの女王の座奪還へ向けて好スタート切ったベレーザ。これまで怪我で出遅れていた阪口も、スタートからエンジン全開だ。

【了】

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