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セビージャ、新加入の清武は早くも存在感。EL3連覇からサンパオリ新監督と新時代へ【欧州主要クラブ補強診断】

シリーズ:16/17欧州主要クラブ補強診断 text by 編集部 photo by Getty Images

今シーズンの展望

サンパオリ
今季就任したホルヘ・サンパオリ監督【写真:Getty Images】

 史上初のヨーロッパリーグ(EL)3連覇に導いたウナイ・エメリがパリ・サンジェルマンへ引き抜かれ、チリ代表監督としてコパ・アメリカ2015を制したホルヘ・サンパオリを新監督に迎えたセビージャ。今シーズンは新たな時代のスタートとなる。

 サンパオリはセビージャに攻撃的な姿勢を植え付けようとしている。最終ラインの枚数や中盤の形にかかわらずこの姿勢は崩さない。ゴールに向かったアタック、組織的なプレッシングなど着実にチームに根付きつつある。

 今シーズン、セビージャに加入した清武弘嗣にとって、このサンパオリの目指すスタイルは間違いなくプラスになるはずだ。清武はプレシーズンキャンプ中にハムストリングを負傷し、チームへのフィットが不安視されたが、しっかりとポジションを確保した。

 リーガエスパニョーラの開幕戦、エスパニョール戦でいきなり1ゴール1アシストの活躍。その技術とスピードがリーガでも通用することを見せつけた。サンパオリは清武を「チームのベストの選手の一人だ」と称賛。CKも任されるなど、すでに監督、チームメイトからの信頼を得ている。

 アタッカーのポジションにはマンチェスター・シティからレンタル移籍でやってきたサミル・ナスリなど人材が豊富。清武はゴール、アシストと目に見える結果を出し続ける必要がある。

 6得点を奪った開幕戦で攻撃的なセビージャの片鱗を見せた一方で、課題も抱えている。許した4失点はミスからの失点だ。清武もボールを奪われ、失点のきっかけを作ってしまった。清武は「得点とかアシストよりもミスの方が反省しなければならない。繰り返してはならない」と開幕戦後のインタビューで答えている。

 2戦目ビジャレアル戦では無失点に抑えたが、得点を挙げることができずスコアレスドローに終わった。3強に食らいつくためには“二兎を追って二兎を得る”サッカーをサンパオリが構築することが求められている。

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