プレミアリーグ前半戦を振り返る―優勝争いのカギを握る香川真司

2012-13シーズンのプレミアリーグは、前半戦を折り返して圧倒的な攻撃力でマンチェスター・ユナイテッドが首位をひた走っている。昨シーズンの覇者、マンチェスター・シティがその後を追う展開となっている。迎える後半戦、優勝争いの鍵を握る選手は?

2012年12月30日(Sun)17時54分配信

text by 植田路生 photo Kazuhito Yamada
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序盤快走したチェルシーだったが…

 プレミアリーグの前半戦、快調に飛ばしたのは欧州王者チェルシーだ。新加入のアザール、オスカールがマタと絶妙なコンビネーションを見せ、相手DFを翻弄。ポジションにとらわれない3人の2列目は、昨季CLで見せた無骨で守備的なイメージを一気に覆し、まさに新生ブルーズの出だしとしては文句のない出来で、首位を快走した。

 ケチのつけ始めは、ホームでのマンチェスター・ユナイテッド戦だ。2人の退場者を出し、最後は押し切られる形で失点。チェルシーはこの試合を落とすと、成績が急降下。CLでも勝ち点を落とすと、ディ・マッテオも解任され、12月末の時点では首位ユナイテッドに大差をつけられ、3位にまで後退している。

 ユナイテッド戦は疑惑のジャッジによる運の悪さを敗因にあげる向きもあったが、当然失速の原因はそこだけではない。

 ディ・マッテオはあまりにも2列目の3人にこだわり過ぎた。たしかに3人のクラッキは魅力的だが、ほぼすべての試合で同時にスタメン起用していては疲弊して当然。攻撃の組み立てを3人のクリエイティビティに任せていたが故、コンディションの低下とともに前線のクオリティも落ちていった。

 肝心のエース、フェルナンド・トーレスも眠ったまま。ベニテス体制になってから、得点こそ増えたが、トーレスがゴールをあげたのは格下ばかり。守備に重きをおいたシステムはチームにバランスを取り戻し、復調の兆しを見せるが、これから待ち受けるビッグマッチを乗り切れるかどうか、不安は解消されていない。
 

シティの不安材料はヤヤ・トゥーレの代役

 ロンドンのチームを尻目に、巧みなチームマネジメントで順位を上げてきたのがマンチェスターの2チームだ。


シティの攻撃陣、アグエロ、ジェコ、テベスは安定した力を発揮している【写真:山田一仁】

 まずは昨季王者のマンチェスター・シティだ。シティは、シルバという司令塔はいるものの、前線はテベス、アグエロ、ナスリ、ジェコ、バロテッリでローテーション。そこに時折、ミルナーやウイングタイプのシンクレア、ヤヤ・トゥーレを組み合わせている。

 バロテッリにまったく計算が立たず、まさにギャンブル的な起用しか出来ない問題点はあるが、土壇場で得点して勝ち点を積み上げる勝負強さは健在。じわじわと順位を上げ、一時は首位に立った。

 今後の課題としては、アフリカネーションズカップで1月中旬以降、リーグ戦を欠場するヤヤ・トゥーレの代役だろう。コートジボワール代表のヤヤ・トゥーレは、攻守のキーマン。ディフェンスラインと前線のつなぎ、アタッキングエリアへの飛び出し、ビルドアップ時の組み立て、と昨季から八面六臂の活躍。控えにはロドウェルやハビ・ガルシアがいるが、スケールダウンは否めない。

 彼ら2人の成長に期待するか、それとも未完成の3バックに切り替えるか、マンチーニ監督は難しい決断を迫られることになる。

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