ハーフナー家の絆 ~親子ニ代で日本人になるということ~(後編)

2013年02月27日(Wed)14時29分配信

text by 元川悦子 photo Kenzaburo Matsuoka
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プロフェッショナルのメンタリティを植え付ける


ハーフナー・マイク【写真:松岡健三郎】

 マイクやニッキがピッチ上に日本人特有の「義理人情」を持ち込んでしまうのを、父は良しとしていない。日本人がやさしく紳士的な国民であることは熟知しているが、仕事とプライベートは別。そうでなければ、サッカー界では頂点に近づけないことをディドは痛感しているからだ。2人の息子にはオンとオフの切り替え、マスコミ対応に至るまで細かく指導し、プロフェッショナルのメンタリティーを植えつけようと日々、努力している。

「マイクもニッキも明るくてよく喋るし、ホントにやさしい子。日本人のいいところを吸収して育ったと思います。でもピッチに立ったら別人にならないといけない。僕も現役の頃は『ホントにディドなの?』とビックリされるくらい激しかった。負けるのが大っ嫌いだからアグレッシブになれるんです。

 オランダではそれが当たり前。練習や試合が終わった後、車に乗ったらもう普通の父親に戻ってる。家族と食事して話してリラックスする。そして翌日クラブハウスに着いたらまた別人になるんです。国自体がオフとオンをしっかり切り替える文化だし、僕も子供の頃からそういう生活をしてきましたからね。

 マスコミに対しても注意しないといけない。サッカー選手は何でもオープンにしていいわけじゃないですから。今の時代はフェイスブックやツイッターがありますし、すぐに情報が外に出てしまう。この前もニッキがトヨタスポーツセンターに行く途中の電車で、おばあさんに席を譲ったという話が5分後にはツイッターで流れていたそうです。

 この時はいい話だったから問題なかったけど、マスコミには気をつけないといけない。話す時もよく考えて喋るようにと、マイクにもニッキにもよく言ってます。2人がそういうことをしっかり学んで、もっとピッチで厳しくなってほしいですね」

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