2年連続“暫定監督”で欧州タイトル獲得 前代未聞の偉業の要因は“不安定な強さ”

15日にアムステルダムで行われたチェルシー対ベンフィカのEL決勝は、2-1でチェルシーが制し、2年連続でヨーロッパのタイトルを手にした。チェルシーはCL制覇の翌年にEL制覇という前代未聞の偉業を達成した。彼らを優勝に導いたものとは何か?

2013年05月16日(Thu)10時59分配信

text by 植田路生 photo Kazhito Yamada / Kaz Photography
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ベンフィカ優位な展開を押し切りチェルシーが優勝

 イバノビッチとゴールマウスを結ぶ放物線は、実にゆったりとした弧を描いていた。

 試合終了間際の93分、マタがコーナーキックを蹴る。ゴール前で両チームの選手が競り合う中、イバノビッチはニアからファーへ。精一杯体を伸ばして合わせたヘディングシュートは、ふわりとした軌道でDF陣を越えた。GKアルトゥルはただ見送るしかなかった。

2年連続“暫定監督”で欧州タイトル獲得 前代未聞の偉業の要因は“不安定な強さ”
【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 ベンフィカが追いつくにはあまりにも残り時間が少なかった。2-1で試合はそのまま終了。チェルシーがヨーロッパリーグ(EL)決勝を制し、2年連続でヨーロッパのタイトルを獲得した。

 試合自体はベンフィカが優位だったと言っていいだろう。フェルナンド・トーレスがらしいプレーでDFの裏へ抜け出して先制こそチェルシーだったが、ベンフィカもカルドーソがPKを決めて同点。自分たちの得意なショートパスもつながり、決定機はチェルシーよりも多かった。

 しかし、最後に勝利を手にしたのは昨季のヨーロッパ王者。勝負を決めたのは、昨季のチャンピオンズリーグ(CL)決勝でも同点ゴールを演出したセットプレーだった。今季はクラブW杯も戦い、これが68試合目(欧州の主要クラブでは最多だ)となるチェルシーにやはり疲労の色は濃いように見えたが、試合をきっちりと締める力は残っていた。

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