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【松田浩の超分析】日本代表の守備はなぜ崩壊したのか? あまりにもお粗末な長谷部のコーナーキック対応

text by 鈴木康浩 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

最後の手段は相手の頭に顔を持っていく。すると…

――内田がアウェーのオーストラリア戦でPKとなるファウルを獲られましたね。

「あれは両手で囲ってしまったからね。もし僕が攻める側であんなことをされたら両脇を締めて、そして倒れる。そうしたら絶対にペナルティになる。両手を外したくても外せないくらいに強く締めて、倒れるんです」

――あのときの内田はせいぜい片手だったらよかったわけですか。

「片手でも最初から相手に触っているとファウルをアピールされるから、ボールが蹴られて、相手が動き出した瞬間に手を入れて、後ろだけには絶対にいかせないようにする」

 もし相手に後ろに行かれてしまったとしても、対応策があるという。

「これは個人戦術の話になるんだけど、最後の手段としては、ヘディングをしようとする相手の顔に自分の頭を持っていくことですよ。そうすると、相手の選手はディフェンスの選手の頭が目の前にあったら下に叩けない。

 だって叩いたら鼻が折れるから。だからボールを叩けずに当てるだけになるからゴールへ強く飛ばなくなる。最後の手段としてはそれもありなんです」

――相手が顔を避けるからファウルにはならない。

「ならない。だって頭を突き出す側の守備の選手はそこを見ていないから。場所は何となくわかっていても、頭は置くだけですよ。そういうシーンであれば主審は守備側のファールをとらないです」

――当然、代表の選手たちもそういう手段などを抑えている節は?

「それはわからないですね。もっといい方法を知っているかもしれない。ただし、マンツーマンの場合でこのポジション(長谷部)はないですね。これは長谷部本人が反省していると思いますよ」

【了】

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