[座談会]他クラブ記者が斬る!! FC東京攻略法 青赤のウィークポイントを徹底スカウティング【前編】

昨季はACLでベスト16になったもののリーグ戦は10位。なかなか中位を脱却できないFC東京には戦術的な弱点があるのではないだろうか。鹿島の番記者・田中滋氏、浦和を精力的に取材する清水英斗氏という他クラブの担当記者が、外からだからこそわかる問題点を指摘する。

2013年08月03日(Sat)13時35分配信

text by 北健一郎 photo Kenzaburo Matsuoka
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【後編】はこちらから | 【フットボールサミット第11回】掲載

FC東京にやりにくさは感じない

 今回の座談会のテーマは「ライバルクラブから見たFC東京」ということで、エル・ゴラッソの鹿島担当の田中滋さん、浦和を中心に取材している清水英斗さんに集まってもらいました。まずは鹿島担当の田中さん、FC東京についてはどんな印象を持っていますか?

田中 昨シーズンは2試合やって2試合とも勝ってるんですね。最近の対戦成績を考えても、そんなにやりにくい相手じゃないな、というのが率直な印象です。

 やりにくさを感じないというのは?

田中 サッカーって、自分たちのやりたいことを出しながら、相手のやりたいことを消すことを、どこのチームもやってくると思います。ところが、FC東京は、相手がどこだろうと、自分たちのやりたいことをやろうとするバランス傾向が強いように思います。

 相手の弱点を突いてくるタイプじゃない。

田中 そう。それは決して悪いことではないのですが、試合に勝つことを最優先するなら、そのバランスを間違えては勝てないと思うんです。昨季1試合目の対戦が象徴的でした。鹿島は、開幕から5試合勝ち星がなかったのですが、第6節のFC東京戦で、リーグ戦初勝利を挙げたんですよね。正直、あの時の鹿島は自信喪失していたので、前半から攻め込めばFC東京の方に勝機が合ったと思いますが、そういう戦いはしてきませんでした。

 続いて浦和担当の清水さん、どうでしょう。

清水 浦和との対戦は1-1(第13節)、2-2(第20節)で2試合ともドローだったんですけど、どちらも良い試合でした。特に13節の試合はアクチュアルプレーイングタイム(アウトオブプレーになっていないインプレー中のみの時間のこと)が66分53秒と、その時点で最も長い数値を記録したんですよ。つまりボールが外に出る時間が短く、出てもすぐにリスタートしていたということ。バルセロナでさえ70分ぐらいですからね。

 2012シーズンのJリーグのベストゲームとも言われましたね。

清水 そうですね。浦和とFC東京で言うと、どちらも先行逃げ切り型。昨シーズン、浦和は先行しながら引き分けに追いつかれる試合がすごく多くて、それが勝ち点を伸ばせなかった大きな要因なんですけど、FC東京のほうはデータを見たら先行した試合の勝率がかなり高い。13試合で先制して、そのうち11試合で勝って、2試合が引き分け。先制した試合の勝率は全チームの中で1位なんですよ。優勝した広島より上。

 おぉ。ただ、それだけ先制した試合で勝ちながら、全体では14勝しか挙げられなかったのも事実です。

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