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Jリーグ 11年前

実は期待値が低かった新戦力ロチャ。早くもフィットした大型FWがガンバにもたらした効果とは?

レアンドロが抜け、攻撃力に不安を抱えていたガンバに加入したブラジル人FWロチャ。早くもチームに馴染み、戦力になっている。当初は期待値が高くなかったはずの選手だが、その効果は絶大だ。

text by 下薗昌記 photo by Asuka Kudo / Football Channel

長谷川監督も驚く適応力

 万能型なプレースタイルに加えて、献身性も兼ね備えたレアンドロの後釜として獲得されたロチャ。母国ブラジルでは無名の存在ではあるが、ルーマニアやドイツで活躍してきた新戦力がG大阪のパスサッカーに新たなエッセンスをもたらそうとしている。

 ホーム万博での初先発となった11日の福岡戦。16分に大森晃太郎のクロスからロチャのホーム初ゴール。3試合連続の通算4点目が貴重な決勝点につながった。

大森晃太郎
16分に大森晃太郎のクロスからロチャのホーム初ゴール【写真:工藤明日香(フットボールチャンネル)】

 福岡戦を目前に、長谷川健太監督は、既に新ブラジル人エースについて、相当な満足感を見せていた。

「非常に満足しているし、期待以上の活躍。こんなに早くフィットするとは思っていなかった。早い選手でも3ヶ月ぐらいかかるのに」

 レアンドロの退団に伴い、強化部サイドから提示された新助っ人候補の中で、どちらかと言えば消去法的な選択で選んだことを明かしていた長谷川監督だけに、当初はその力量を計り兼ねていた。

 だからこそ、指揮官が求めたフィットの最適な方法が「何点か要求しているが、一番良いのは点を取る事。点を取れば、周囲も自ずと信頼するようになる」だった。

 ロチャにとってのガンバ大阪デビューは、岩下敬輔の負傷交代に伴う7月27日のアウェイ、東京ヴェルディ戦だったが、後半10分に叩き込んだ初ゴールは、今季のG大阪に欠けていた形だった。

 大森晃太郎のクロスに対して、相手DF2人のマークを物ともせずヘディングでゲット。福岡戦の得点を含めて、J2最強の攻撃陣は高さと強さという武器を手に入れたのだ。

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