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日本代表 11年前

ザックジャパン1トップ候補の柿谷曜一朗。今後のカギを握る“周囲との連携”をどう深めていくのか

text by 元川悦子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Asuka Kudo / Football Channel

生き残るための厳しい競争を勝ち抜けるか?

 しかしながら、大迫との競争激化によって、その時間はそれほど長くは与えられないかもしれない。その現実を踏まえたうえで、彼はチームに適応し、自らの特徴を出していかなければならないようだ。

柿谷曜一朗
1トップとしての期待がかかる柿谷曜一朗【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

「1日ですぐよくなるわけでもないけど、特に攻撃陣はやればやるほどお互いに分かってくる。今回の練習初日はディフェンス陣のボールの運び出し方が多くて、僕ら前の選手はボールを追いかけているだけだったんで、何とも言えない部分もある。

 ボールを引き出すタイミングだとかを確認できる練習があれば、いろいろ試したり、周りに聞きながらやっていきたい。試合に向けていい準備ができるように、つねにしっかり取り組むことだと思います」

 ザック監督が最近の大量失点からの脱却を狙って守備の基本コンセプト再徹底に立ち返ったことで、今回の9月シリーズでは攻撃陣の連係強化に割ける時間はかなり短くそうだ。そういう中で、柿谷はいかに周りを生かしつつ、自分の長所を出していくのか。

 非常に難易度の高いテーマではあるが、代表というのはもともと限られた時間しか与えられない場所。U-17、U-20世代の頃から日の丸を背負い続けてきた彼には、そこで生き残ることの厳しさが分かっているはずだ。ピッチ内のみならず、オフ・ザ・ピッチの時間も大事にして、貪欲に1トップのレギュラーを狙っていくしかないだろう。

【了】

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