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活躍しているのになぜ? スペインでネイマールへのバッシングが激しい理由

text by 山本美智子 photo by Kenzaburo Matsuoka

メディアでも大きく対立するマドリーとバルサ

 バルセロナとレアル・マドリーが東西に別れて対決するかのごとく、宿敵と呼ばれるほどに対立しているのは、周知の事実だが、これにともない、スペインでは、マスメディアもバルセロナ寄り、マドリード寄りに大きく分けられる。

 スペインでは、余り中立的報道というのは好まれず、誰もがはっきりとした嗜好のもと、メディアの報道を楽しむので、ここで言うマドリーサイドのメディアというのは、レアル・マドリーが勝つことによって、視聴者や読者が増えるメディアを指している。

 実際、バジャドリー戦でPKがとられなかった時、“バルセロナサイド”のメディアは、「一部のメディアが、ネイマールに騙されるなとずっとけん制していましたからね。早速、その効果が出たのかもしれませんね」と、こぞってコメントしていた。

「スペインでのマスメディアは、主審の瞬時の判定にさえ影響を及ぼす可能性があるのか」と聞かれたら、「私はノーとは言えない」と答えるだろう。それほどに、その一方通行のバッシングには、勢いがあった。

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