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日本代表 11年前

セルビア戦で試すことが濃厚。ザックジャパンが[3-4-3]に挑戦する意義とは何か?

text by 河治良幸 photo by Asuka Kudo / Football Channel

「(3-4-3)は自分にとってチャンスだと思っている」(森重)

[3-4-2-1]にしても、2列目をワイドに置く[3-4-3]にしても、大きな負担を強いられるのは両サイドのウィングバックだ。

 実際に彼らの運動量が増えることは内田篤人もグアテマラ戦の前に「それ書いておいてください」と笑いながら語っていたが、「しっかり周り見て、頭で理解できれば、4バックも3バックも動き方の根本はあんまり変わらない」と主張する。

 左サイドの長友も「3-4-3も自分たちの武器として持っておけば、試合の中で相手に合わせることもできるし、逆に自分たちのやりやすいフォーメーションで相手を惑わすこともできる」と意欲を示している。

「やるからにはやっぱり自分たちのモノにしたいし、うまくいかせたいのはあります」と今野。現状は第3のセンターバックである森重も、これまで[3-4-3]が機能していないことに対して「そこが自分にとってチャンスだと思っている」と語る。

 実際、[3-4-3]が[4-2-3-1]と使い分けられる様になれば、メンバーの中でも新たな競争が生まれてくることは間違いない。

「今年はセルビア戦を含めて4試合、来年は3月の1試合、合わせて5試合が残されるのみ」(ザッケローニ監督)

 システムは相手とのかみ合わせがあってのもの。本大会でどの国が相手になるかは12月の抽選会まで分からないが、使うからには[3-4-3]のメリットをしっかり活かせるように、前向きにトライし、実戦における手ごたえをアウェーの地で掴んでおきたい。

【了】

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